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今回の世界遺産はフランスのモン・サン・ミシェルとその湾。
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- モン・サン=ミシェルとその湾
フランス・ノルマンディー地方、大西洋に面した湾の中にモン・サン・ミシェルはある。周囲の湾の一部も世界遺産に含まれる。ここは一日の潮の干満差がヨーロッパでも最大級の場所の一つ。潮が満ちると完全に海に浮かんでいるように見えることも。
モン・サン・ミシェルの手前にあるトンブレーヌ島は小さな岩山。モン・サン・ミシェルも元々は海に囲まれた岩山だった。8世紀、そこに最初の礼拝堂が建てられた。その後、時代とともに増築を重ね現在の壮麗な修道院へと発展した。今も修道院の足元で岩山の名残を見ることができる。最上部にある修道院の聖堂は13世紀に完成し、その後19世紀に修復された。天に近いこの場所で祈りを捧げようと多くの人が訪れ、ヨーロッパ屈指の巡礼地となった。しかし周囲は干満差の激しい危険な干潟。巡礼地の中にはぬかるみに足を取られ命を落とす人もいたという。巡礼地をまず迎え入れたのが修道院の麓に広がる宿や店が軒を連ねるエリア。メインストリートの脇にはモン・サン・ミシェルの中で暮らす村人たちが使う小路がある。
現在、モン・サン・ミシェルで暮らす村人は十数人。土産物店を営むガブリエル・ボサールさんい自宅を見せてもらった。限られたスペースしかない岩山なので、村人の多くがお店や宿の上に住んできた。
巡礼者をもてなすことで栄えたモン・サン・ミシェルの麓の村。6世代前からこの村に住むガブリエルさんが写真を見せてくれた。満潮時は巡礼者たちを抱えたり船を出したりして運んだ。ガブリエルさんが作っているのはアンセーニュ。中世の巡礼者はアンセーニュを巡礼の証として帽子などにつけた。
モン・サン・ミシェルの中でも圧巻なのが北側にある、フランス語で「驚異」を意味するラ・メルヴェイユ。13世紀に修道士たちの居住棟として建てられ、長いこと風や雨に耐えてきた。上空から見ると最上階に屋根のない一画がある。修道士たちが祈りや黙想を行う回廊だ。回廊の左側に見える屋根の下には修道士たちの食堂がある。高さのある窓をいくつも設け部屋全体を光で満たした。
1961年の工事の際に見つかった壁は、708年頃建てられた最初の礼拝堂の遺構である可能性がある。アヴランシュのサン・ジェルヴェ教会に保管されている聖オベールのものと伝わる頭蓋骨には穴が空いている。ある時、大天使ミカエルが現れ「岩山に聖堂を建てなさい」と告げるが夢だと思い信じないオベールの頭にミカエルは穴を開けてお告げを信じたという。モン・サン・ミシェルの裏側に海に突き出した小さな建物がある。
「世界遺産」の次回予告。
引き潮を待って訪れたのは石造りの小さな建物。8世紀、岩山に最初の礼拝堂を建てたオベール が祀られている。床の下にオベールの体の骨が埋まっているという。モン・サン・ミシェルはキリスト教文明を象徴する歴史的な価値により世界遺産になった。
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