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今回の世界遺産はフランスのモン・サン・ミシェルとその湾。モン・サン・ミシェルがあるのはヨーロッパ有数の激しい潮の満ち引きで知られる湾の中。
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- モン・サン=ミシェルとその湾
フランス・ノルマンディー地方、大西洋に面した湾の中にモン・サン・ミシェルはある。周囲の湾の一部も世界遺産に含まれる。
モン・サン・ミシェルの周囲には干潟が広がる。潮が満ちれば海に沈み、潮が引けば歩くこともできる。春分と秋分の前後は大潮となり干満差が大きくなる。大潮の前日、逆流する波が見られた。大潮の当日、モン・サン・ミシェルの入口も水に浸かり、門の中まで水浸しに。陸地とモン・サン・ミシェルを繋ぐ橋の前方がほぼ沈み進めなくなった。完全に孤立し島になった。
モン・サン・ミシェルは1300年の歴史を持つ聖地。下に門前町があり、その上に修道院の建物が積み重なるように建てられている。最上部には修道院の聖堂がある。中世の修道士は朝日をキリストの復活と重ね1日の初めに祈りを捧げた。聖堂のすぐ下にある小さな礼拝堂で修道士たちは普段祈るという。現在、8人の修道士と修道女が暮らしている。モン・サン・ミシェルは「聖ミカエルの山」という意味。島全体がミカエル信仰の地として発展した。大天使の加護を求め、ヨーロッパ中から多くの巡礼者がモン・サン・ミシェルを目指すようになった。
モン・サン・ミシェルの始まりは8世紀、ミカエルのお告げで作られたと言われている。人々は天使の加護を求め危険を承知で干潟を歩きモン・サン・ミシェルを目指した。バチカンやスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラと並ぶキリスト教の重要な聖地となった。最後は干潟を歩く必要があった。主要なルートの一つが北の対岸ジュネからの道。モン・サン・ミシェルまで直線距離にして約6km。足を取られる動けなくなり命を落とした巡礼者もいたと伝わる。さらに恐ろしいのは猛スピードで迫る波。
潮が引いた干潟を歩くこと約3時間、モン・サン・ミシェルにたどり着いた。旅が危険なほど魂が救われると信じ巡礼者は歩き続けた。波が一気に満ちてきた。自然を活かした類まれな建築と巡礼者としての歴史が認められ、モン・サン・ミシェルは世界遺産になった。
「世界遺産」の次回予告。
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