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オープニング映像。
高知市の城下町では江戸時代から続く生活市場「日曜市」が毎週開かれている。300もの店が並び、そこには新鮮な野菜や揚げたてのいも天が販売されている。きょうの主人公は手作りの木工製品を売っている土居聡さん(61歳)。兵庫県からのお客さんは2年前に購入したミニテーブルの割れ目が大きくなったと相談。聡さんが取り出したのは手帳。イスやテーブルなどは全てシリアルナンバーで管理。大きさや特徴、お客さんの名前を手帳に書き込んであるため、その場ですぐ確認。日曜市が終わると帰宅。10分ほどで片付けを済ませると、再び家を出た。車で約1時間、到着したのは木工房「MOKUMOKU」。きょうの舞台は高知県高岡郡四万十町。県内屈指の米どころとして知られ、四万十川の中流に位置し、そのほとんどが山に囲まれた自然豊かな場所。
聡さんが作っていたのはスツールの脚。できるだけ長い時間、木に触れてひび割れや不具合がないかをチェック。工房の横にはギャラリーがある。年に1200点以上もの作品を生み出すべく、ここで黙々と作業。作業が一段落して向かったのは商店。待っていたのは松井花恵さん。聡さんの作品について、軽くて使いやすいと話した。高知市出身の聡さん。大学卒業後、車の販売店に就職し、26歳で優子さんと結婚。3人の子どもが生まれた。その後、路面電車の運転士に転職。しかし、事務職に異動になり、収入が下がった。再び転職を決意し、職業訓練所へ。そこで出会ったのが木工の世界だった。ものづくりの楽しさに目覚めた聡さん。しかし、それでは食っていけないと福祉施設の職員として再就職。木工は休日の趣味として腕を磨き、やがてその作品が職場で話題になることも。転機は40代後半、職場の先輩が定年後わずか3年で急死。聡さんは人生を見つめ直し、木工職人になることを決めた。福祉施設を退職し、自宅で作業をしては日曜市などに出店。2021年、四万十町に木工房「MOKUMOKU」を構えた。この日訪ねたのは高知市内のレストラン。聡さんのお皿を使っている芳野洋彰さん。器に負けないような自然的な力があるものを盛るようにしていると話した。
きょうの舞台は高知・四万十町。主人公は55歳で脱サラし、木工職人になった土居聡さん。仕入れに向かったのは四万十町ならではの木材を扱う寿製材所。見つけたのはこの地域で伐採された四万十ヒノキ。聡さんは大の木目好き。仕入れるのは綺麗に整っていない個性的な木目を持つ根や枝の付け根の部分。仕入れた後は狙った木目の位置を丸ノコでカット。きょうはぐい呑み作り。専用の機械にセットする。聡さんは表面を削りながら、どんな形に仕上げるかを決めていく。表面を削り終え、形を決めると、今度は中。さらに表面をヤスリで削れば、ぐい呑みに。底にロゴを入れ、最後に重要なのが塗料。このコーティングを3日かけて施せば完成。
平日は四万十町の工房に籠もり、高知市の自宅に戻るのは金曜の夕方。優子さんは夕食の準備中。愛用のすりこぎは聡さんの作品。デザインだけでなく、機能性も抜群。料理を盛り付けるお皿も聡さんの作品。2拠点生活について、聡さんは後悔がなく、自分で決めて動いているから心地いいと話した。優子さんも最高だと話した。
翌朝、聡さんが向かったのは県立池公園。毎週開催されている土曜市に出店。開店と同時にやって来たのは香川県から毎週のように通う折上健さん。自宅ではもちろん、出先でも聡さんの作ったコップを愛用。岡宗由佳さんも常連さん。この日は自分用のおちょこを探しに来た。
工房にウッドデッキを作った聡さん。ここに来てから3年間、構想を立ててやっと完成したという。部屋の窓からつながり、広さは8畳ほど。
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- 四万十町(高知)
念願のウッドデッキを完成させた聡さん。初めてのお客さんはこのウッドデッキを作ってくれた地元の木工仲間・中平さん夫婦。中平さん特製の豚汁とちらし寿司で落成祝いがスタート。聡さんは松井花恵さんをウッドデッキに招待し、楽しい話をしたい。今後の夢については木の良さを木に代わって伝えるのが自分の役目。子どもたちに木の良さを知ってもらうためにワークショップをやっていくと話した。
木工房「MOKUMOKU」の食器や家具などは高知市で毎週行われている土曜市や日曜市で手に入れることができる。
「人生の楽園」の次回予告。
「1泊家族」の番組宣伝。