2025年11月17日放送 14:05 - 14:50 NHK総合

列島ニュース

出演者
池田耕一郎 鹿島綾乃 岡野暁 一柳亜矢子 吉田真人 坂下恵理 藤原陸遊 小掛雄太 油原さくら 志野梨子 
(オープニング)
オープニング

鹿島綾乃、一柳亜矢子が挨拶。

広島局 昼のニュース
身元の特定に向け 遺髪のDNA鑑定 初実施へ

原爆で犠牲となり引き取り手が見つからない原爆供養塔の遺骨をめぐり、広島市は身元の特定に向け、一緒に納められた遺髪のDNA鑑定を初めて行うこととなった。市によると供養塔には10人程度の遺髪が納められているとみられ、まずはこれまでに要望のあった1人の遺髪を鑑定し、DNAが抽出できれば対象を広げることを検討するという。広島市原爆被害対策部調査課は「要望をもとに調査を進めたところ、遺髪であれば鑑定できる可能性があると分かり、今回取り組むことにした。遺族への遺骨の返還につながる大きな可能性を秘めていると考えている。粘り強く対応を続け、1人でも多くの返還につなげたい」としている。

織田幹雄“ことばに焦点”企画展

海田町出身で日本人として初めてオリンピックで金メダルを獲得した陸上選手・織田幹雄さんの言葉に焦点を当てた企画展が海田町の織田幹雄記念館で開かれていて、織田さんが残した日記や色紙など約120点が展示されている。織田幹雄記念館・小谷幸子館長は「陸上に限らず人生のいろんなときに響いてくることばだと思うので、みなさんそれぞれに心に残ることばを探していただいたらと思う」とコメントした。

水戸局 昼のニュース
7月~9月のGDP 6期ぶりのマイナス

ことし7月から9月までのGDP(国内総生産)は、前の3か月と比べた伸び率が実質の年率換算で-1.8%と6期ぶりのマイナスとなった。アメリカの関税措置で輸出が減少したことなどが影響したが、県内企業からは先行きへの懸念の声もあがっている。龍ケ崎市にある建設機械メーカーは土木工事に使われる「キャリアダンプ」と呼ばれる特殊車両が主力製品で、アメリカの売り上げが会社全体の40%程度を占めている。トランプ政権が発動した相互関税を受けて、会社はことし6月、アメリカ向け製品を10%値上げしたが関税の負担分すべては価格転嫁できなかったこともあり、9月までの上半期で最終的な利益は約8%、前の年より減った。さらにトランプ政権は今月1日、輸入されるトラックなどに対して25%の追加関税を課す措置を発動し、この会社が輸出している車両も対象になった。会社では関税による負担を抑えるため、再び値上げを検討しているが短期間の2回の値上げで販売へ影響が出ることを懸念していて、値上げの時期やどの程度の値上げが適切か議論を続けていて、アメリカ事業の対応に頭を悩ませている。建設機械メーカー・諸岡正美会長は「下期、10月以降、来年3月までのほうがたぶん影響が今まで以上に大きくなってくるだろうと思います。利益が薄くなっている企業に対して国や各自治体のほうで、なんらかの形でより具体的な支援策を考えていただけたらありがたい」などとコメントした。

直径3m超の大鍋でつくった芋煮

直径3mを超える大鍋で作った芋煮を味わう催しがこの週末、常陸大宮市で開かれ、大勢の観光客などで賑わった。常陸大宮市の山方地区では、町おこしにつなげようと毎年この時期に芋煮を味わう催しが開かれている。地域特産の「奥久慈しゃも」の鶏肉や里芋など主に茨城産の野菜が使われている。約3時間煮込み、1万食分の芋煮が完成。観光客などが長い列を作り、1杯500円の芋煮を味わっていた。

金沢局 昼のニュース
雪シーズン前にラッセル車試運転

冬の間、線路に積もった雪を取り除くラッセル車の点検と試運転がIRいしかわ鉄道で行われた。けさ金沢市の車両センターで点検が行われ、その後、金沢駅から福井県の芦原温泉駅間で試運転が行われた。IRいしかわ鉄道によると、津幡駅から芦原温泉駅の区間でレールの上に20cm以上の積雪が見込まれる場合にラッセル車を出動させる計画だという。IRいしかわ鉄道・施設センター・大濱肇副所長は「これから本格的な冬を迎えます。降雪を想定し確実に操作ができるよう、ひとつひとつ確認しながら訓練を実施していきます」とコメントした。

名古屋局 昼のニュース
松の「雪吊り」始まる

本格的な冬を前に岐阜県高山市では雪の重みから松の枝を守る「雪吊り」の作業がきょうから始まった。造園業者の職人たちが行うこの「雪吊り」は冬の風物詩として古くから親しまれ、通りかかった人が写真を撮ったりして作業の様子を見守っていた。作業にあたった造園業者・間賢一社長は「美しさもありますけども雪の重みに耐えるように枝を縛ってます」とコメントした。高山市では今後1週間ほどかけて川沿いや公園などにある50本余りの松の木に「雪吊り」が行われることになっている。

霧が山肌を流れ落ちる「風伝おろし」

けさ三重県御浜町で、霧が峠を越え山肌を流れ落ちる「風伝おろし」と呼ばれる現象が見られた。「風伝おろし」は三重県御浜町と熊野市の境にある熊野古道の「風伝峠」で、朝晩の寒暖差が大きい時に盆地で発生した霧が峠を越え流れ落ちる現象。麓には見頃を迎えたコスモスの畑が広がり、写真の愛好家たちが幻想的な霧とコスモスの共演を写真に収めていた。

徳島局 昼のニュース
美馬で移動図書館車の運用始まる

子どもや高齢者などに読書に親しんでもらおうと、美馬市で市内の小中学校などを巡回して本の貸出を行う移動図書館車の運用が始まった。車体には人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの絵が描かれている。今月14日、市内の地域交流センター「ミライズ」で出発式が行われ、テープカットのあと移動図書館車は早速、市内の美馬小学校に向けて出発した。小型の移動図書館車は細い道でも通行が可能で本の入れ替えがしやすく、市では図書館へのアクセスが難しい地域の小中学校やイベント会場などにも派遣することを計画している。美馬市立図書館・梶浦真子館長は「軽自動車の機動力を生かして多くの人に本と図書館のサービスを届けていきたい」などとコメントした。

正月に向けしめ縄作り

正月に向けて吉野川市では氏子たちが集まって県内各地の神社に奉納する「しめ縄作り」を行った。高齢化などで神社の氏子が減少し、奉納するしめ縄づくりが年々困難になっていることから、県内各地の神社の氏子らは保存会を作って毎年、共同でしめ縄作りを行っている。保存会によると来月上旬から中旬にかけて県内15の神社に合わせて40本以上のしめ縄を奉納する予定だという。麻植注連縄保存会・藤原茂喜会長は「声がけしたらなんと15社16社とたくさんのお宮さんが参加してくれるようになって。とにかく立派なものを作ろうという気持ちだけですね」とコメントした。

佐賀局 昼のニュース
「九年庵」でモミジが色づき始める

美しい紅葉で知られる神埼市の国の名勝「九年庵」では庭園のモミジが色づき始め、県内外から多くの人が訪れている。今シーズンは現地決済型のふるさと納税の取り組みも行われていて、入口に設置されたパネルのQRコードを読み取り、クレジットカードで4000円の寄付をすると返礼品として九年庵の入場クーポンが発行されるという。佐賀県税政課・小川秀宗主査は「実際に現地に来て、その場で寄付いただけるという大変わかりやすいサービスだということで導入しました」とコメントした。

唐津の魚市場 旬のサワラが競りに

唐津市内の唐津港沿岸物市場では旬を迎えた玄界灘のサワラが連日競りにかけられ、体長1メートルを超える大物が次々と競り落とされている。県玄海水産振興センターや佐賀玄海漁協によると、旬を迎えたこの時期のサワラは脂がのっていて、刺し身やあぶりなどで食べると絶品だという。佐賀玄海漁協・阪本一平さんは「唐津以外の佐賀とか福岡、それ以外の方でも機会があれば鮮度はいいので、おいしいので食べてください」とコメントした。玄界灘のサワラは来年3月頃までが旬だという。

宮崎局 昼のニュース
門川町でフユザクラ見頃

各地で紅葉が進む中、門川町ではフユザクラが見頃を迎えようとしている。観光庭園「桃源郷岬」には約1000本の桜が植えられていて、このうち150本が今の時期にも花が咲くフユザクラで、先月上旬から花が咲き始めたという。ツワブキの花も咲いていた。桃源郷岬によるとフユザクラは来月まで楽しめそうだという。また、冬を越した4月頃にも再び花を咲かせるという。

串間でアサヒガニフェア

漁獲量が少なく高級食材としても知られるアサヒガニ。このカニを使って料理を提供するイベントが福島市で開かれている。例年、この時期には市や地元の漁協などでつくる協議会が、このカニのおいしさを広く知ってもらおうと市内の飲食店とともに「アサヒガニフェア」を開いている。このフェアは今月30日まで開かれている。

(気象情報)
列島LIVE

滋賀県と三重県の県境「御在所岳」の三重県側の現在の様子を紹介。中腹で紅葉が見頃を迎えている。

列島このあと天気

きょう、このあとの気象情報を伝えた。

リポート
村の素材を地域の魅力に

ススキの名所・奈良県の曽爾高原のススキは見るだけではなく、生活に密着したものだった。夜になると灯籠の明かりが灯り、また別の顔も見せる。曽爾高原のススキは景観以外にも大切な役割があった。曽爾村農林業公社の高松和弘さんは、地元の資源を活用する取り組みをしている。かつてはほとんどの家がかやぶきだったため、葺き替えるのに大量のススキが必要だった。曽爾高原は千年以上の歴史を持つと言われるかやぶき屋根の材料の供給地だった。ススキの出荷組合もあり、伊勢神宮にも納めていたという。日本では需要はほとんどなくなったが、欧米ではエコな素材だとして供給が足りなくなるほどススキが人気だという。いずれは世界へ出荷したいと考えている。その足がかりとして村の温泉に曽爾高原のススキを使ったり、子どもたちとかやぶき屋根を作るワークショップも開催した。村のパン工房では、ススキを断熱材にする新たな使い道も生まれた。元々、農業新聞の記者として全国を取材していた高松さん。一箇所に定住して農業の可能性を試したいと曽爾村に移住してきた。地元の素材を生かしていくため、仲間と立ち上げたのが「そにのわ」と名付けた曽爾村地域活性化プロジェクト。村の資源を活用して持続可能な地域作りを目指す取り組み。その一例がススキだが、他にもかやの実がある。秋にどんぐりのような実がなる樹木・かやは、伐採された地域も多い中、曽爾村には樹齢300年以上の木がたくさん残っている。アク抜きなどの手間はかかるが、ナッツ類の香ばしい味わいが強く、ビタミンEが豊富だというかやの実。地元の人たちに拾ってもらい、買い上げる仕組みを作った。収穫したものを加工する場所も作った。使われていなかった農産物加工所をリノベーションした「そにのわの台所katte」。ここでかやの実が加工され、焼き菓子やアロマウォーター、オイルなどに生まれ変わった。他にも村の特産品であるゆず、発祥の地と言われる漆など、村が主導して商品を作り、伝統に新たな光を当てた。それだけではない。katteの最大の特徴は、個人が手軽に村の資源を商品化できること。さらにkatteは生まれた商品を販売するショップでもある。ここ以外にもホテルや県のアンテナショップなど、個人では売るのが難しい場所にも商品を置くことができる。ネット販売も開始し、全国からの注文にも応えている。月に1度、マルシェも開催。移住者が作った野菜やパン、カレーなども提供。新たなアイデアもこの場から生まれている。作物を加工する人と作る人、買いに来る人、移住者と昔からの住民。曽爾村の実りを通して新たな活気が生まれている。

アイデアがどんどん出てくるあたりがすごい。木の実を拾ってそれを買いあげてくれるとか、小さい子どもたちだったら大喜びでやる。ススキの保全や育成のために、曽爾高原では毎年2月に山焼きが行われている。

列島ぶらり旅
伝統と革新を味わう

香川・東かがわ市のハマチの養殖や醤油づくりが受け継がれてきた引田地区では伝統の食を生かした新たな名物が生み出されている。朝7時、向かったのは沖合にあるハマチの養殖場。東かがわ市引田はハマチ養殖発祥の地。今から約100年前、世界で初めてハマチの養殖に成功。やって来たのはハマチ養殖を最初に成功させた安戸池。ここでハマチの釣り体験ができる。100年の養殖の歴史を持つ安戸池。最近、新たに取り組んでいるのがカキの養殖。ロープにカキをつけて水中に垂らす方法が一般的だが、安戸池のカキ養殖で使うのは小さなカゴ。中に稚貝を入れて水面に浮かべる。特徴はカキを水の中と外に出し入れすること。船の装置でカゴをひっくり返し、水面から出ていたカキを水の中へ。すると乾いていたカキは口を開け閉めする。そうすることで貝柱が鍛えられ、旨みと甘みの強いカキができあがるという。

江戸時代から続く老舗の醤油蔵。岡田佳織さんは18代目の当主。この蔵でしか見られない伝統の醤油づくりを見せてもらった。“むしろ”というわらを編んだ上でこうじを育てている。日本で唯一この「むしろこうじ法」を守り続けている。できたこうじは塩水を加えてもろみ蔵へ。短いものでも1年半、長いものは20年以上熟成させる。岡田佳織さんはこの製法を守ることが先祖に対する私の使命だと話した。蔵の敷地内に窯焼き料理店をオープン。看板料理は「しょうゆのピザ」。岡田佳織さんは飲食店やワークショップ、見学を強化して違うケースで皆さんが楽しんでくれるワールドをつくりたいと話した。

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