2024年5月29日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2024 岐路に立つ「虹の国」 南アフリカは選挙で変われるか

出演者
小野文明 酒井美帆 
(オープニング)
北朝鮮 ”衛星打ち上げ”その時

北朝鮮が軍事偵察衛星を搭載した新型ロケットを打ち上げたが、空中爆発して失敗した。ロシアの技術支援を受けた新型のエンジンが使われた可能性がある。

オープニング

オープニング映像。

SPOT LIGHT INTERNATIONAL
南アフリカ総選挙 与党に高まる国民の不満

グローバルサウスの主要国と言われる南アフリカでは29日総選挙を迎える。今国民から聞こえるのは政府与党への不満。ラマポーサ大統領はかつてない窮地に立たされている。南アフリカで30年に渡り政権を握るのが「ANC」でかつてネルソン・マンデラ氏がアパルトヘイト撤廃を主導した政党。ANCの得票率は全人種が参加する選挙が始まった1944年に政権についてから2004年に70%近くに与党ANCを支持してきたのは国民の8割を占める黒人層だがその黒人層も与党に不満を訴えている。その1つが“水道整備の遅れ”。アパルトヘイト撤廃の1998年に政府が整備した住宅団地へ移動、何度も政府は水道が通ると約束してきたが整備事業は進まず去年1つだけできたが数回だけしか出なかった。水道事業を調査しているイスラエル・ヌクナさんはANC幹部の汚職が事業を遅れを招いていると指摘。水道だけでなく全国的に停電も頻発、長期政権下で電力事業でも不正が蔓延しているという。治安も悪化、少数の白人の富裕層と黒人の格差はここ30年で殆ど縮まることはなかった。北ケープ州の集落オラニアではアフリカーナーと言われる白人の人だけが住み現在3000人ほどで5年で倍増、現在は大学を作る計画も立てられている。誘拐などの犯罪が多発する南アフリカでは珍しく子どもだけで自由に行動が可能という。現代にアパルトヘイトを蘇らせているとの批判もあるが集落の代表は「国が国民をかえりみないのであればインフラなどを自分達で賄うコミュニティにこそ解決策がある」などと話した。ウムゲニ市のクリスパッパス市長は地元農家出身で小さい頃から黒人の友達と過ごし自然と覚えたズールー語を流暢に話すことができる。市民総出の街づくりを進めていていてごみだらけで治安が悪かった町を住民らに呼びかけ清掃活動を実施、人種関係なく取り組んだ。今回野党州知事候補として選挙活動に参加していて人種間の格差が根強く残る南アフリカを変えていきたいと考えている。

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南アフリカ 総選挙のゆくえは

ヨハネスブルグの開票集計センターから中継。あす行われる開票作業の全国各地での進捗状況が順次表示されている。今回の総選挙は南アフリカにとって30年間で最も重要なものと言われあすの投票日に緊張感などが高まってきているなどと話した。アパルトヘイト撤廃をしたANCが信頼を失ったことについてはマンデラ氏のもと撤廃後も和解と共存を推し進め世界中から称賛されたが国民支持にあぐらをかいておごりが生まれそれが今の状況を招いていることは否めない。ラマポーザ大統領はANCの汚職体質からの脱却を期待され大統領になったが自らも金銭スキャンダルに見舞われ成果は出しているとは言えない。世論調査での支持率は40%前半にまで下がり最も厳しい選挙戦を強いられている。南アフリカには少数政党が数多くありANCが過半数割れしても単独で政権を伺えるような野党はおらず選挙後には連立政権を組まれる公算が高いとみられている。

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WOW!The World
アザラシのニール 再び住宅地に

オーストラリアのタスマニア島の住宅地にSNSのスター、アザラシのニールが戻ってきた。あちこちに出没し大人気となっている。ただ当局はニールに遭遇したら20m以上距離を取り、SNS等で居場所を知らせないよう呼びかけている。

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(ニュース)
交渉の継続・採択の行方は

世界の医療や健康問題について協議するWHOの年次総会が27日に始まった。当初この総会での採択を目指していたのが「パンデミック条約」。新型コロナの感染拡大の教訓を踏まえた国際条約だが、交渉は合意に至っていない。この条約ではと途上国への技術移転・ワクチンの開発などを速やかに行うため病原体の情報を各国で共有する仕組みを目指しているという。

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「パンデミック条約」交渉の継続・採択の行方は

「パンデミック条約」の交渉で意見が分かれたとされているのが「PABS」という仕組みについて。ある国でウイルスなどの病原体が見つかると、その情報をデータベースで共有し、この情報に基づいて治療薬を開発した製薬会社が得られた利益を配分する仕組みとのこと。これについて先進国は見返りが大きすぎて参加するメリットがないと主張。途上国側も譲歩する姿勢を見せていない。各国からは今回の総会での合意を見送り、議論の期間を延長すべきという声があがっている。一方で一部の先進国からは条約に反対する声もあがっており、特にアメリカでは野党・共和党がバイデン大統領に対し条約への不参加を強く迫っている。このまま行くとアメリカが条約への不参加に加えてWHOと距離を置く可能性も懸念されているとのこと。

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台湾の先住民族 アイヌの人たちが訪問

台湾の先住民族と日本のアイヌの人たちとの交流について。台湾には人口の2%余、約59万人の先住民族が暮らしている。台湾の先住民族の人たちを北海道様似町のアイヌの人たちが訪ねた。アイヌは明治以降長い間差別や貧困に苦しんだ。アイヌ語や伝統的な風習は急速に失われ、アイヌの人たちからは先住民族としての権利回復が不十分との声もある。そのアイヌの人たちと台湾のブヌン族との交流会が行われた。台湾では子どもの頃から学校で民族の言葉を学び、歌や踊りを披露する機会も多いという。一行は台北にある先住民族向けの放送局も訪ねた。先住民族の言葉を使う番組が半分以上を占め、子ども向けの語学講座やニュースも放送しているという。台湾には先住民族の教育・福祉を専門とする行政機関もある。アイヌの人たちと大臣に相当する主任委員と対話の機会が設けられた。アイヌの人たちからは「いじめを受けることはあったか」といった質問がなされ、主任委員は「ここ10~20年で台湾の民族多様性の考え方は進歩している」と変化を強調した。今回の交流を主催したスクルマンさんは、「違う民族と出会うことが大事。これからもその懸け橋になれたら」などと話した。

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INTERNATIONAL NEWS REPORT
島しょ国支援へ 10年に1度の国連会議 始まる

気候変動で深刻な影響を受けている世界の島国への支援のあり方を話し合う10年に1度の国連の会議がアンティグア・バーブーダで行われ、およそ100か国が参加した。国連のグテーレス事務総長が、気候変動は人類の存亡の危機につながると主張した。サモアのフィアメ首相は先進国に対して、新たな資金拠出などより踏み込んだ支援を行うように求めた。

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インド理工系名門大 日本企業向け説明会

インド工科大学で日本企業向けの説明会が行われ、約100社の担当者が参加し、学生のプログラミング能力の高さなどをPRした。

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インド工科大学シビ・ジョージ藤末健三
(経済情報)
経済情報

海外のマーケット情報を伝えた。

(エンディング)
6月6日 特集予定

6月6日の特集は「欧州議会選挙」ヨーロッパでいま何が。

次回予告

「国際報道2024」の次回予告。

エンディング

エンディングの挨拶。

(番組宣伝)
魔改造の夜

「魔改造の夜」の番組宣伝。

大河ドラマ 光る君へ

大河ドラマ 光る君への番組宣伝。

BS世界のドキュメンタリー

BS世界のドキュメンタリーの番組宣伝。

2時間でまわるプラハ歴史地区

2時間でまわるプラハ歴史地区の番組宣伝。

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