2026年9月19日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2026 ウクライナ 負傷者のシェルター避難の課題は

出演者
山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 磯野光夫 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像と出演者の挨拶。

(ニュース)
米軍 イラン小学校 攻撃 国連 調査団 “戦争犯罪にあたる”

今年2月、イラン南部ミナブにある小学校が攻撃され、児童ら160人以上が死亡。ニューヨーク・タイムズは、アメリカ軍が古いデータに基づいて誤って攻撃したと報じている。これについて、国連人権理事会の調査団は17日報告書を公表し、「小学校はイランの革命防衛隊の施設を転用したものだったが、アメリカ軍が確認を怠り、民間施設を攻撃するおそれがあると認識しながら実行した」と指摘。そのうえで、民間人に被害を与える無差別な攻撃で戦争犯罪にあたると信じる合理的な根拠があるとしている。今回の報告書について、アメリカ国務省の当局者は、国連人権理事会については、反米的な主張や反ユダヤ主義を推し進めていることから、トランプ政権は脱退している。報告書が信頼に値するものとはみなしていないとコメントしている。アメリカのニュースサイト「アクシオス」は17日、イランへの軍事作戦について、トランプ大統領のインタビューの内容を伝え、「私は近いうちに大きな決断を控えている。イランの体制を壊滅させるべきか否かだ。これは大きな決断で、私の場合、何が起こってもおかしくない」と話したとしている。また記事は当局者の話として、現状はこう着状態に陥っていて、イランとの合意に至らなければ、中間選挙後に大規模な攻撃を再開する可能性があるとしている。

アメリカ トランプ政権 パレスチナ アッバス議長の入国拒否

トランプ政権が打ち出した、国連総会に参加する人物への対応をめぐり波紋が広がっている。来週開かれる総会で演説を予定していたパレスチナ暫定自治政府のアッバス議長に対し、テロ行為を美化しているなどと主張し、入国を拒否すると発表した。アメリカは国連本部の受け入れ国として、加盟国の代表の往来を妨げないとする協定を、国連と結んでいるが、アッバス議長の国連総会への出席がアメリカによって阻まれるのは2年連続となる。今回の発表に対し、国連総会は17日、アメリカの決定は遺憾だとして取り消しを求め、アッバス議長に事前に収録した動画での演説を認めるとする決議を、152カ国の賛成多数で可決した。アメリカなど3カ国が反対し、4カ国は棄権した。パレスチナ暫定自治政府は、アメリカを非難している。一方、戦争犯罪などの疑いでICC国際刑事裁判所から逮捕状が出ているイスラエルのネタニヤフ首相は、24日国連総会に出席して演説する予定で、ニューヨークでは抗議活動が予定されている。

ロシア 議会下院選挙 “侵攻継続への支持” 強調するねらいか

小選挙区と比例代表で、450の議席が争われる、ロシアの議会下院選挙。政権与党「統一ロシア」などの各政党が、軍事侵攻に参加した帰還兵など、あわせて180人以上を候補者として擁立している。一方、侵攻に反対する野党「ヤブロコ」は先月、裁判所の決定を受けて、比例代表のリストから除外された。ヤブロコのモスクワ支部長キリル・ゴンチャロフ氏がNHKの単独インタビューに応じ、政権を対応を非難した。また、選挙区に擁立した候補者とともに、ウクライナ侵攻やプーチン政権に反対する世論の受け皿として活動を続けていくと強調した。ロシア下院選挙の投票は、3日間にわたって行われ、20日に開票される。

ウクライナは新たな無人機攻撃受ける ロシア下院選 投票始まる

ポーランドとの国境に近いウクライナ西部では17日、新たにロシア軍の無人機攻撃を受けた。ポーランド政府は、住民に一時非難を呼びかけるなど、警戒を強めている。

SPOT LIGHT INTERNATIONAL
ウクライナ障害者 “避難できない” 命の危機

ウクライナではロシア軍の攻撃で腕や足を負傷するなどして、障害のある人の数が軍事侵攻の始まる4年前は280万人でしたが、去年末の時点では340万人と増えている。この数は国民の11人に1人となる。ロシア軍のミサイルや無人機の攻撃が相次ぐ中、体の不自由な人達は空襲警報が鳴っても避難ができないという大きな問題を抱えている。連日ロシア軍による攻撃を受ける首都キーウ、迎撃ミサイルが不足し防空能力が不足する中、ロシア軍は大量のミサイルと無人機を投入し、多くの死傷者が出ている。空爆から市民の命を守るシェルターと呼ばれる避難施設は、6万か所以上あるとされているが、その多くは集合住宅の地下にある物置や、施設の地下駐車場を活用した急ごしらえのものである。ウクライナ議会の人権監視機関が調査したところ、9割以上のシェルターは車いすの利用者が避難できないなどの問題があることが判明している。「インクルーシブ・シェルター」と呼ばれるシェルターは、すべての人が分け隔てなく利用できるよう設計されていて、2年前ドイツ政府やウクライナ赤十字社の支援を受け「インクルーシブ・シェルター」の実践例として造られた。車いすの人のために入り口にリフトを設置して、段差はスロープに変えた。戦闘が長期化する中、「インクルーシブ・シェルター」の建設は十分に進んでいない。4年前にスモリャクさんは集合住宅の窓から避難する際に地面に落下し、手や足が自由に動かせなくなった。シェルターに繋がる階段がスモリャクさんを阻み、攻撃が激しい時は避難を諦め自宅で1人恐怖に耐えて、唯一できることは衝突や爆風で飛ばされる窓ガラスなどから身を守るために廊下に移動することだという。スモリャクさんは、障害のある人のためのシェルターはもっと必要であるなどと話している。

スタジオトーク

キーウで取材にあたった芋野記者が、ウクライナの障害者が避難できない現場で感じたことを聞かれた。芋野記者は、“非常に胸が痛みました。スモリャクさんは元々兵士だったけど、手や足が自由に動かせなくなったことによって誇りであった兵士の仕事ができなくなっている状況です。ロシアから攻撃があった際に避難さえできない状況が、追い打ちをかけているように感じました。一方で多くのインクルーシブ・シェルターを整備するのが難しいのが現状です。戦時下で財政が圧迫する中、今回取材したシェルターは改修するのに、日本円で700万円以上の費用がかかります。障害があるために、避難をそもそも諦めている人の声なんかも聞くことがありました。シェルターという生き残るために必須のもの、ここにさえ行くことができない人達がいることに対して非常にもどかしい気持ちを感じました。”などと話した。

ウクライナ 戦時下の障害者 日本にできることは

JICAが考えているのは、ウクライナの社会がそもそも障害者の方にフレンドリーではないため、そういう所が改善されればバリアフリーも改善されていくし、インクルーシブシェルターも当然ながら増えるという。そのシステムを変えていく必要があると考えている。渡航制限もあり、現地の医療スタッフのかなりの数が前線の病院に取られていること、残っている病院に患者がものすごく増えていて多忙だという。そのためにウクライナ政府としても、日本への研修に送り出しても十分な時間がとれないというところもあり、日本が技術支援をすることが難しい点が多いという。今、軍人で障害を持った方が急増しており、より以上のケアをしなければいけないというのがウクライナ政府が考えているところだという。その意味ではインクルーシブな社会を作るきっかけにはなりつつあるという。ただし、軍人の方が優先されていて、一般の方のケアがどうかという点はあるという。

WOW!The World
小さな村で英離脱を問う 住民投票

イギリス南部にある350人ほどが住む小さな村で、イギリスから離脱すべきかを問う住民投票が行われた。集落の近くにある施設に1000人以上の難民申請者を収容するという政府の計画に抗議するため。結果は、投じられた312票のうち離脱賛成は285票だった。バーナム首相はこれを受け、簡単ではないとしつつも住民投票が提示した問題を考慮するとした。

愛番犬失格? 侵入者に尻尾振る

米カリフォルニア州の住宅に窓から侵入した男が、家の中でくつろぐ様子が監視カメラに捉えられた。家の中には飼い犬がいたが、吠えるどころかおもちゃを咥えて遊びに誘っていた。男は30分ほど滞在し、最後には逮捕されたという。飼い犬には「史上最低の番犬」という不名誉な呼び名がついた。

ブリジット・バルドーの遺品 競売へ

去年亡くなったフランスの俳優ブリジット・バルドーさん。その思い出の品々がオークションに出品されることになった。別荘には動物への愛情を物語るぬいぐるみや、アラン・ドロンから贈られた絵画も。 オークションは21日に行われる。

(ニュース)
米サンフランシスコ AI開発競争 やめるよう訴えるデモ

AI開発が急速に進み、安全対策への懸念が高まるなか、17日にアメリカでは開発競争をやめるよう訴えるデモがあった。「AI開発競争をやめろ」というメッセージを掲げ、20代~30代を中心に約50人が参加した。企業・国家間の開発競争をやめるよう訴える団体が主催。AI開発を巡っては、今月に入り、アンソロピックのCEOが人間が制御する能力を上回る可能性があり、開発スピードの減速が必要だとの考えを示し、オープンAIのCEOなども賛同していた。一方、トランプ大統領は、政府がAIの安全を担保できるとして、脅威論をけん制した。また、フランスではAIを搭載した新たな軍事用システムが発表され、17日に大手防衛企業のタレスは部隊や艦艇、衛生などから幅広い情報を収集し、生成AIで標的選定や作戦立案を行う新システムを開発した。イギリスのスコットランドではチャールズ国王が、主要企業などのトップを集めた会合で、国や企業の垣根を越えて、AIの対策を講じる必要性があるとの考えを示した。イギリスのフィナンシャル・タイムズは、政治的な議論になっているテーマについて国王が発言するのは異例だと伝えている。

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Voice to Voice
イラン 街角になぜ“政治メッセージ”壁画

アメリカ軍の攻撃を受けたイラン南部の小学校で犠牲になった男の子の名前などを挙げながら、「復習は必ず果たされる」と強調された絵と、自由の女神像が倒された絵と「最高指導者を殺したものをなぜ殺してはいけないのか」というメッセージがイランの首都・テヘランの建物に掲げられた壁画。これについて、誰によってどんな目的で描かれているのか国立民族博物館の黒田賢治准教授に話をうかがうと、1979年のイスラム革命以降、体制派の意向を幅広く国民に伝えるために作られるようになったという。黒田さんは、これらにの壁画は大きく2つのタイプに分けられると指摘。印刷された横断幕は政治的なプロパガンダや時事の内容が多く、定期的に変えられている。一方、手書きで描かれたものなどは、最高指導者直轄の「イスラム宣教機構」と革命防衛隊に関連するNGO「アウジュ美術・メディア機構」が主に指示・作成しているとされている。黒田さんは、こうした壁画は国内外に向けられたものだと指摘した。また、イランでは人口の約半数が35歳未満であり、指導部や革命防衛隊は2010年以降に中東各国で広がった民主化運動「アラブの春」をきっかけに、若い世代からの支持を広げるためにメディア戦略を大幅に変更したという。特に革命防衛隊の傘下にある民兵組織「バシジ」は、無料で習い事を受けられる施設を開設するなどの若者を取り込む政策に力を入れている。黒田さんは、プロパガンダの壁画もその一環だと指摘した。

(ニュース)
トランプ大統領 スポーツを重視? 背景に何が

米・ホワイトハウスの屋外に設置された総合格闘技のリング。トランプ大統領はとりわけ2期目の就任以降、頻繁にスポーツ観戦に足を運ぶなどスポーツイベントを重視しているとの見方もある。NFLのスーパーボウルにも訪れ、現地での観戦は現職大統領として初めてだった。世論動向を分析するストラテジストのルフィーニ氏は、政治と距離のある場に行くことで自分と意見が一致しない有権者にもアピールできると考えているのだろうという。アメリカでは、SPORTSごとにファンの支持する政党に特徴があると言われている。各スポーツの若年層ファンに支持政党を訪ねた世論調査では、ゴルフでは共和党支持者が多くなっている。トランプ大統領が主導した2つのイベントからはスポーツごとの支持政党を意識し、その支持を固める狙いがうかがえると指摘。トランプ大統領の積極的な後押しによりワシントンで初めて行われた自動車レースにより、11月の中間選挙の投票に行く気が高まったという。ルフィーニ氏は、自動車レースや総合格闘技を見に来る人は共和党の支持者が多いものの、実際に投票に行く人の割合は他のスポーツより低い傾向にあるという。こうしたスポーツを全面に出す戦略は、大統領だけにとどまらずこの政権に共通する特徴だという。有権者に与える影響は限定的としながらも、今後もスポーツを通じて有権者との接点を増やす動きは続くとみている。

INTERNATIONAL NEWS REPORT
米 国防総省 欧州駐留の米軍 数万人規模で削減検討か

米トランプ政権が、ヨーロッパに駐留する米軍の体制について見直しを進める中、NBCテレビは国防総省が数万人規模に上る削減を検討していると伝えた。影響を受けるとみられる国にドイツ・イタリア・スペインが含まれ、いずれもイランへの軍事作戦をめぐり首脳がトランプ大統領と対立した国だとしている。一方、大規模な削減は米議会や欧州各国に警戒感をもたらしていて、米軍が中東やアフリカに展開する際の後方支援の拠点が失われるといった反対の声が上がっているという。

強気の北朝鮮 ねらいは核保有国の地位

トランプ大統領は北朝鮮の金正恩総書記との会談に意欲を示す中、韓国の専門家は北朝鮮について、中国やロシアとの良好な関係を背景にアメリカに強気の姿勢を示せる状態にあると分析。そのうえで、北朝鮮にとって最も重要なのは、アメリカとの交渉のテーマを「非核化」から「軍備管理」に変えることだと指摘。そしてこれは北朝鮮が事実上の核保有国として国際的に認めさせることになると危機感を示した。

ネパール・中国土石流 複合要因で斜面不安定か

先月ネパールと中国の国境付近で発生した大規模な土石流の原因について、世界気象アトリビューションは17日、温暖化や今年の高温、過去の大地震など複合的な要因によって斜面が不安定になっていた可能性があるという分析結果を発表。

南シナ海 フィリピン当局船と中国海警局の船が衝突

南シナ海の海域で、今日フィリピン当局の船と中国海警局の船が衝突し、双方が非難し合う事態となっている。

(エンディング)
皆さんの声

10代の方から「カナダEU準加盟国になるといずれはカナダ・ドルを廃止してユーロを使うようになるのか。それともトランプ大統領を牽制するだけの発言なのか」という意見。詳細は詰まってないが、ユーロを使うことにはならないのではという。カーニー首相はEUとの関係強化をユニークアライアンスという言葉を使ってきた。ユーロは使わないが、牽制以上の真ん中辺だという。

来週は

来週の番組宣伝。米中双方のAI開発を巡る現状。

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