- 出演者
- 所ジョージ
オープニング映像。
ヒトデは海でじっとしている印象だが、その生態は摩訶不思議。今回はさかなクンと一緒にヒトデの秘密に迫る。世界中の海の底に暮らしているヒトデは何でも食べてしまう海底のおそうじ屋さん。しかし、天敵が少なくなると、大量発生し社会問題にもなっている。北海道だけでも1万7526トンも漁網にかかっている。近年、その活用法が注目され、ヒトデが見直されている。
藤田アナと盟友のさかなクンが観音崎自然博物館にやってきた。ヒトデは漢字で書くと「海星」と書く。この時期は夜に潮が大きく引くため前の日の夜、磯観測に行っていた。観音崎自然博物館の山田さんと一緒に夜の磯観察をする。ミドリイソギンチャクやアゴハゼがいた。イトマキヒトデを発見。日本沿岸の浅瀬に見られるポピュラーなヒトデ。続いて見つけたのはヒメヒトデ、大きいものでも3センチほどにしかならない。メスは繁殖時に腕を腹側に曲げ卵を抱いて育てる。オオシマヒメヒトデ、イトマキヒトデも発見。トゲモミジガイは砂地で発見。モミジガイの仲間は砂地を好む。全部で7匹のヒトデが見つかった。
見つけてきたヒトデたちをさかなクンにお披露目。さかなクンが注目したのはマナナコ。名ヒトデはウニやナマコと同じ棘皮動物。ヒトデの骨格は炭酸カルシウムでできた小さな骨が集まって形成されている。この骨格の周りを皮が覆っている。棘皮動物は五放射相称という中心から5つの方向に広がった形をしている。ウニも断面をみると5つにわかれている。ナマコの断面も筋肉が5つに分かれている。
モミジガイを持ち上げてみると、硬い状態になる。裏向きに置いてみると、腕が動いて元通りになる。腕の間に竹串を置いて未動きを封じてみると、腕を柔軟に動かしながら竹串から抜け出した。棘皮動物の皮は硬くなったり柔らかくなったりする。ナマコは自在に皮の硬さを変化させることができる。こでは短時間のうちに硬さを変えることができる特殊なキャッチ結合組織があるため。ヒトデも瞬時に硬さが変化する結合組織をもち、体の形や硬さを変えることができる。
穴の空いた透明なケースをヒトデにかぶせて反応を見る。小さな足のようなものを動かして柔軟に体の形を変えながら脱出していた。小さな足は管足という腹側に並ぶ細長い袋状の器官で移動するときに使う。
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食事をするイトマキヒトデは貝殻をこじ開けて、その隙間に自分の胃袋を挿入する。ヒトデは数百から数千万もの卵を産む種類もいて、育つ環境が整うと爆発的に増えることがある。ヒトデは優れた再生能力を持つ種類もいて、分裂できるヒトデは30種類以上もいる。
多くのヒトデにはサポニンが含まれ、ほとんどのヒトデは食用に適さない。ヒトデが大量発生してしまった場合は焼却処分するにしても手間も費用もかかってしまい、社会問題になっている。そんなヒトデを有効活用している人たちがいる。
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北海道環境バイオセクターではヒトデを有効活用している。北海道では平成23年に約1万7000トンのヒトデが処分されていた。水産物を堆肥化するための資材を開発していてた三國さんは漁業関係者が処分に悩んでいると聞いてヒトデを利用できないかと考えた。ヒトデから作られた堆肥にはカラスが近づかなくなる現象が起きた。ヒトデからサポニンを抽出した液体から発する紫外線の領域をカラスの目が識別しているのだという。そこで、ヒトデのサポニンを抽出した液体から作った塗料や印刷物などのカラスよけグッズを作った。
京都丹後鉄道では2023年に東京大学生産技術研究所と協力して、ヒトデの成分が入ったテープを車体に貼り付けて鹿への警告効果を検証している。
「所さんの目がテン!」の次回予告。
TVer・Huluで配信!詳しくは番組HPへ。