- 出演者
- 木村佳乃 所ジョージ 吉田鋼太郎
千葉県館山市の“さかなクン”から海に異変が起きているとの連絡があった。行ってみると、館山の海にはカライワシやイシガキフグなど、本来南方の暖かい海に生息する魚たちがいた。温暖化で海面温度が上昇したことに原因があるという。また、館山の海はかつては海藻が豊かだったが、現在は海藻が減り、サンゴ礁などがある南国の海のようになっている。こうした異変を加速させているのはブライやアイゴなどの海藻を食べる魚。こうした魚は海水温の上昇で活動範囲が拡大し、急速に増えているという。海での1℃の水温上昇は、陸で言うところの10℃ほどの変化と同じくらいの影響がある。また、北海道では近年フグ類の漁獲量が増えている。一方でかつて多く獲れたホッケは今はほとんど見られない。今回はこうした身近に迫る“海の異変”をさかなクンと一緒に深掘りする。
オープニング映像が流れた。
北海道ではフグが漁獲量が増えたがフグの処理ができる職人が少ないという問題を解決するため、漁師さんが自らフグ処理の資格を取り有毒部位を除去した商品を販売しているということが紹介された。さかなクンは温暖化の影響で各地で生息する魚に変化が起きていることについて説明した。元AKBの大家志津香は福岡の実家ではいけす料理店を営んでいるが、イカが取れなくなっているということを話した。14歳のときにダイビングを始めた田中律子は、10年前に館山で潜ったときは既にサンゴ礁があったことなどを話した。海の異変は海水温の上昇以外にも、黒潮大蛇行(暖流の黒潮が大きく蛇行すること)などもあることが紹介された。
宮城県気仙沼市でここ数年、フグに似た魚が水揚げされている。専門家によるとその正体は“雑種のフグ”だという。日本近海に多く生息するショウサイフグと、日本海に多く生息するゴマフグの間で交雑が起きて生まれたもの。温暖化で海の温度が上昇していく中で、ゴマフグの生息箇所に変化が起きたことが原因。フグは種類によって毒の部分が異なるため、雑種をきちんと判別できないと命に関わる。雑種がさらに純粋種と交雑するとさらに判別が難しくなり、コロナ禍でも注目されたPCR検査などが必要になる。また、館山の海では水温によって性別が変わるギンイソイワシという魚が海水温の上昇で雄だらけになっており、繁殖、さらには生態系への影響が懸念されている。
さかなクンは水温の影響で性別が変わる魚はヒラメやスズキなども含めて現在60種類以上確認されているなどと話した。雑種のフグについては漁獲時や魚市場などの流通の過程で確認しており、今のところ雑種による食中毒は起きていないということが紹介された。大家志津香は実家の周辺では厄介者のガンガゼが増えていることを話した。さかなクンはガンガゼは海藻を食べ尽くし、さらに雑食性であるため海藻がなくなっても生き物の死骸などを食べてその数を増やし続けてしまうなどと話した。田中律子は今年フロリダで海水温が38℃となりサンゴや魚に影響があったことを話した。
- キーワード
- 厚生労働省
温暖化を防ぐための活動が紹介された。館山市のNPOでは温暖化の原因でもある二酸化炭素を吸収するアマモを育成している。アマモは魚の住処にもなる。NPOでは6年前から地域住民と一緒にアマモを海に移植する作業を行っている。また、都内の化学者兼発明家の村木風海さんは、二酸化炭素を回収して温暖化を装置(ひやっしー)を発明した。また、村木さんはロケットや自動車の燃料として期待されるエタノールを回収した二酸化炭素から作り出す研究も行っている。
さかなクンは富山の漁師は海でたくさん取れるブリを守るために植林を行っていることを紹介した。田中律子は自身が沖縄で行っているサンゴの保全活動について紹介した。さかなクンは出会った魚はどの魚も“一魚一会”だと話し、魚たちの絵が描かれた垂れ幕を見せた。
「EMERGENCY CALL 緊急通報指令室」の番組宣伝。
「ひとりぼっちのスパイイルカ 名前はヴァルデミール」の番組宣伝。
「12月からNHKBSは101チャンネル」だと宣伝した。
- キーワード
- NHK BS