- 出演者
- 木村佳乃 所ジョージ 吉田鋼太郎
鳥取砂丘では今、草原化が問題に。全体の2割ほどが草原化していて、生えているのはチガヤという雑草。万葉集にも登場する日本古来の植物だが、本来鳥取砂丘には生えない。植物の繁茂により、砂丘特有の景観が見られなくなることや、砂丘の生態系への影響も懸念される。75年前、強風で飛び散る砂から街を守るために保安林を植えたことで風向きが変わり、砂丘特有の景観ができづらくなった。そこで保安林の一部を伐採も、根本に定着していた雑草の種が砂丘内へ。国立公園のため除草剤の使用や重機の使用もできず、駆除はボランティアのみが実施。
オープニング映像。
鳥取砂丘でチガヤなど雑草の繁茂が問題化。本来、外来生物の定義は「人間の活動で違うところに運ばれたもの」とされ、チガヤなどもそれに当たるとされる。スタジオの山口は愛玩動物飼養管理士・ペット計アドバイザーの資格を所持。ペット飼育においては手放してしまう人も多く、これが野生化して生態系を乱す事例も。
奈良・興福寺にある猿沢池では、特定外来生物のカダヤシが繁殖中。特定外来生物とは、生態系などへの悪影響が懸念される動植物のこと。現在は159種が指定され、許可なく飼育・販売すると違法。カダヤシはメダカに似ているため飼育する人が多く、06年に特定外来生物に指定。これの増殖により在来種のミナミメダカは減少し絶滅危惧種に。カダヤシは繁殖力が高く、攻撃性が高いことが特徴。戦後、興福寺により金魚を放流する「放生会」が毎年行われてきた。これに乗じて金魚など放流されるようになり、カダヤシも放流されたと推測される。3年前からは放流中中止に。
千葉県印西市では外来種のナガエツルノゲイトウが問題に。30年ほど前、観賞用の浮草として日本に持ち込まれた。市内では河川で増殖し、農家には壊滅的被害。
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- ナガエツルノゲイトウ印西市(千葉)
繁殖力の強い外来種が在来種に置き換わった場合、多様性が喪失する恐れ。生態系が狂えばバタフライ効果のように、生態系の機能維持すら難しくなる恐れ。最終的には人間社会の持続性が損なわれ、一番困るのは人間だと専門家は指摘。過去、アニメがきっかけでアライグマがブームとなり、原産地からペットとして輸入されるように。実際は見た目以上に凶暴で人には懐かないことから逃されるようになり、都内などでは空き家に巣を作るなどして問題に。狂犬病を媒介することも。ドイツでは犬の殺処分がゼロ。ペットを飼うにあたっては審査など厳しく、簡単に手放されることは少ないそう。
山形・鶴岡市の飲食店で振る舞われているアメリカザリガニがのったラーメン。具材としてウシガエルの足なども。この地域ではウシガエルとアメリカザリガニを食べる取り組みが続けられてきた。2種は、在来生物の保護のため湿地の保全活動として毎年駆除される。その一部は地域の飲食店に提供されるという。千葉県勝浦市では小型のシカ「キョン」が繁殖。付近の観光施設にいたものが野生化し増えてしまったそう。今では県内で7万頭に。原産地の中国や台湾では保護対象で、料理に使われたりも。県内にもキョンを料理として振る舞う店が存在。背骨をおもちゃとして売るなど、様々な商品を開発する人も。県では今年から、キョンの肉などをふるさと納税の返礼品として活用。対象は駆除されたキョンに限られ、寄付金は1~30万円など。産業として定着すれば根絶が難しくなるとの指摘も。
豪メルボルンではワカメの繁殖が問題に。豪州ではワカメを食べる習慣がほとんどなく、魚のえさになる在来の海藻も追い出され魚数が減少。原因はバラスト水。大型船舶が航行時にバランスをとるために使う海水のことで、日本の港が組み上げたバラスト水にワカメの胞子が混ざっていて、豪州に放出されたと考えられる。日豪は海の温度などが近いため繁殖するように。定着してしまった今、完全な駆除は難しい。そこで化粧品やサプリメント、調味料として活用されるように。2018年、日本から輸出された自動車に農業害虫のクサギカメムシが付着していて、ニュージーランド政府が検疫でこれを突き返すなどの事例も。
「チコちゃんに叱られる!」の番組宣伝。
12月から「NHK BS」は「BS 101チャンネル」で放送。「BS時代劇 あきない世傳 金と銀」はBS101チャンネルで放送。
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