2026年3月14日放送 20:00 - 20:55 NHK総合

新プロジェクトX
〜挑戦者たち〜 命をつないだラジオ〜FMいわきの3.11〜

出演者
有馬嘉男 森花子 ベティ 坂本美知子 安倍正明 
(オープニング)
命をつないだラジオ FMいわきの3.11

福島・いわき市にある「SEA WAVE FM いわき」。15年前の震災でいわきでは震災で400人以上が犠牲になった。そして原発事故のせいで多くの人が街を離れていった。そのなかで、「SEA WAVE FM いわき」はいわきに残った人たちのために24時間体制で情報を届け続けた。これは傷だらけのふるさとでマイクに向かい続けたラジオ局の命の物語である。

キーワード
SEA WAVE FM いわきいわき市(福島)東京電力福島第一原子力発電所
オープニング

オープニング映像。

オープニングトーク

有馬嘉と森花子は福島・いわき市にやって来た。いわき市は福島第一原発から北部で30km、南部で70kmの距離にある。15年前の原発事故の際には一部の地域に屋内退避指示が出るなど大きな混乱があった。そうした中、この地にとどまり情報を届け続けたのが「FMいわき」だった。

キーワード
FMいわきいわき市(福島)福島第一原子力発電所
命をつないだラジオ 〜FMいわきの3.11〜
命をつないだラジオ 〜FMいわきの3.11〜

福島・いわき市にラジオを届ける「FMいわき」。常勤のスタッフは約20人。その殆どが地元・福島の出身。1996年、阪神・淡路大震災がきっかけで開局。停電や通信障害でテレビも電話も使えない中、確実に市民に情報を届けたのはラジオだった。その教訓から震災の翌年に第三セクターとして開局。使命は防災情報を確実に市民に届けることだった。普段は地域の祭りや商店街のイベントを紹介するなど身近な放送局として親しまれてきた。そんな平穏が突如として奪われたのが開局から15年が過ぎたときだった。2011年3月11日、東日本大震災が発生。FMいわきでは坂本美知子が第一報を伝えた。大津波が襲い市内は大混乱に陥った。局長の安倍は、スタッフをすぐ災害対策本部に送った。関係機関に取材し犠牲者や被害状況を伝え始めた。沿岸部ではすでに多数の行方不明者がでていた。火災、停電、断水。道路の陥没などで交通もマヒしていた。下神白地区の保育所が津波で倒壊。ミキサーの小野岩夫の娘が通う保育所だった。妻に電話をかけたが繋がらない。すぐ家族のもとに駆けつけたかったが当時、ミキサーを任せられる社員は小野しかいなかった。自宅に帰ると津波で浸水、しかし、妻と娘は無事だった。この日発表された死者、行方不明者は140人に上っていた。放送をしていると沿岸部の高校生から、津波で亡くなった同級生の遺体を家族に届けたい、家族を探してくれませんかと電話があった。福島第一原子力発電所では水素爆発により大量の放射性物質が拡散。国は緊急事態宣言を発言した。30km圏内のいわき北部でも屋内退避指示が出された。大きの人が自主避難を始め、駅前の大通りから人影が消え、災害対策本部に記者の姿はなかった。ほとんどの報道機関がいわきから撤退していった。安倍は我々も退避すべきではと思ったが、公園の前を通りかかったとき、給水を待つ人の長蛇の列を見て、いわきに残り情報を届けることに決めた。安倍派スタッフそれぞれの意思を確認した。丹野理恵は迷っていたが子どものために避難を決めた。その中で、残ると決めたのは看板パーソナリティとして局を支えてきたベティだった。ベティは夫と息子を避難させ、放送を続けることを決めた。こうして8人のスタッフが残ることを決めた。

キーワード
FMいわきいわき市(福島)大津波警報東日本大震災福島中央テレビ福島第一原子力発電所阪神・淡路大震災
スタジオトーク

残るか避難するかについて、ベティは「仕事はしなくちゃという使命感もあった。でも家族を守らないきゃって天秤にかけられるものじゃない。でもかけなきゃいけないって」などと話した。安倍正明は「通常の災害はわれわれも訓練したりとか備えていたが、原発事故は想定外。市民の方たちが安心できるような情報を流していこうとそっちの方向でみんな自然と動いていた」などと話した。

命をつないだラジオ 〜FMいわきの3.11〜

8人でいかに放送を継続するか。取材、放送、休憩の3つの班に別れ24時間体制で行うことを決めた。睡眠は段ボールや梱包材を敷き寝床にした。安否情報やライフラインの復旧状況などを取材し放送を続けた。ところが、時間通りに行ったのにもう終わっていた。なんで嘘をつくんだというクレームが入った。確認すると、予定より早く配布をはじめてしまい早々に在庫が尽きた事がわかった。寒い中、7時くらいに到着してる人がいて、震えながら待ってる。その人に9時まで待ってていえるか?と言われてしまった。リスナーからの電話は夜通し鳴り続けた。不安ややり場のない怒り。その声にスタッフ総出で向き合い続けた。ある日の夜、1人男性が、訪ねてきて「あなた達の声が聞こえると安心します。ありがとう」と出来立ての大きなピザを差し出した。3月15日、局に血相を変えた男たちが駆け込んできた。男たちは避難所の対応にあたる県の職員。避難してきた入院患者300人が危険にさらされているという。避難所のいわき光洋高校は食料や灯油の備蓄品も十分ではなかった。夜明けまでに7人が亡くなったという。FMいわきは、放送で灯油や食料などの寄付を呼びかけた。呼びかけ続けると人々が次々と集まり倉庫は物資でいっぱいになった。何か手伝えることはないかと介護士や看護師も駆けつけてきた。

キーワード
FMいわきいわき市(福島)福島県立いわき光洋高等学校福島第一原子力発電所
スタジオトーク

お叱りや苦情についてベティは「やり場のない気持ちをぶつけたかっただけだと思う。心から思ったのは正義、正しいってなんだろう。9時に配ると言ったら9時に配るのが正しい、だけど7時に来て寒い中待っているおばあちゃんに、これ持って帰りな寒いからって言ってあげるのも正しい。どっちが正しいのかがちゃんと伝えられるかなって考えた」などと話した。ピザなどの差し入れについて安倍正明は「本当に嬉しかった。もうガソリンがないって言っているのに来るまでわざわざ、食べものを持ってきてくれた。リスナーの方に支えてもらってる。我々だけでは放送できなかった」などと話した。

命をつないだラジオ 〜FMいわきの3.11〜

震災から1週間、通水率はわずか3割、9万戸で断水が続いていた。24時間体制で復旧工事が進められていたが資材が届かず難航していた。リスナーからは水道の情報を求める声が押し寄せていた。FMいわきでは復旧した地域を伝えていたが、「何を放送してんだ?俺達が知りたいのは水が戻った場所ではなく、いつ水が出るかなんだ」という反応が帰ってた。安倍はすぐに水道局に向かい、工事の計画書を計画書を共有してほしいと訴えた。しかし担当者は頑として応じなかった。その頃水道局には早期復旧を求める市民の訴えが押し寄せていた。計画を公表し予定通りに進まなければ混乱する恐れがあった。しかし安倍は引かなかった。数日後、水道局は計画書の公表を決めた。ラジオで伝えると苦情は減っていった。放射性物質による健康被害への不安には専門家や研究機関に取材し伝えた。何よりも辛い放送は身元不明の遺体に関する情報提供の呼びかけだった。ラジオはただ情報を伝えればいいのではない。安倍はスタッフを集め「我々からリスナーにメッセージを届けよう」と話した。みんなで考え1つが選ばれた。それが「いわきをひとつに」だった。震災から2週間後、水道は通水率が6割まで到達した。FMいわきに「ようやく水が来ました。お風呂に入れない方に無償でシャンプーをします。ラジオで呼びかけてください」と電話が入った。水道が復旧した美容院からだった。店には数週間ぶりのシャンプーを待ちわびる人で長い列ができた。その後も支援を名乗り出る声が次々と届いた。FMいわきの24時間体制の放送は震災から2ヶ月に渡り途切れることなく続いた。

キーワード
FMいわきいわき市(福島)福島第一原子力発電所
スタジオトーク

支援が次々に上がったことについて安倍正明は「いろんな環境の中で、なかなか忘れている気持ちが次から次に沸いてくる」などと話した。ベティは「私たちも知らな方のお家でシャワーを浴びさせて頂いた。水が出たから入りにおいでって」などと話した。身元不明の方のご遺体の紹介を伝えることについてベティは「本当に難しかった。感情の持っていきかたが難しかった」などと話した。なんで頑張れたかについてベティは「毎日メッセージを頂いて、それをプリントアウトして壁に全部張った。疲れたらそれを読んで元気をもらった」などと話した。坂本美知子は「声が枯れて、喋るのを休んだ時期があって、その時に、坂本さんの声が聞こえないってメッセージがあって、嬉しくてしばらく取っていた」などと話した。

命をつないだラジオ 〜FMいわきの3.11〜

震災から15年、FMいわきは今も空間線量を伝えている。今も不安というリスナーの声に応え続けている。2年前、新たな仲間が加わった。新卒で入社した遠藤夢歩さん。あの日、まだ小学生だった夢歩さんにとって、両親と耳を傾けたFMいわきの放送は救いだった。今度は自分が誰かの力になりたいと思っている。

キーワード
FMいわきいわき市(福島)福島第一原子力発電所
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

次回予告

新プロジェクトXの番組宣伝。

(番組宣伝)
未解決事件

未解決事件の番組宣伝。

ダーウィンが来た!

ダーウィンが来た!の番組宣伝。

プロフェッショナル 仕事の流儀

プロフェッショナル 仕事の流儀の番組宣伝。

総合診療医ドクターG NEXT

総合診療医ドクターG NEXTの番組宣伝。

NHK受信料の窓口 インターネットからのお手続き

NHK受信料の窓口からお知らせ。受信料の手続きはインターネットが便利で簡単。手続きはスマホからがオススメ。必要な手続きを選んで基本情報を入力するだけ。

キーワード
NHK受信料の窓口

© 2009-2026 WireAction, Inc. All Rights Reserved.