- 出演者
- 片山千恵子 小島よしお 井上咲楽
能登半島地震では多くの集落が長期に孤立した。命の危険もある中、孤立を知恵と工夫で乗り切った人たちがいた。そのカギは集団で立ち向かったこと。危機を乗り越えるヒントを探る。
- キーワード
- 令和6年 能登半島地震輪島市(石川)
オープニング映像。
今回のテーマは集落孤立、そのときどうする?能登半島地震では集落の孤立が多発・長期化。それに加えて停電、断水、通信の断絶なども重なった。孤立の数も期間もこれまでの想定を超えるものだったという。
石川県輪島市白米地区。区長の白尾さん夫妻は長期孤立を体験した。1月1日、友一さんは白米の自宅、真紀子さんは名舟の実家で被災。2つの地区は共に孤立状態に。情報が得られず不安な夜を迎えた。1月2日、友一さんは歩いて真紀子さんを迎えに行き、互いの無事を確認。2人で白米に帰った。家の損傷、断水、停電、物資不足の中、孤立生活が始まった。道の駅では観光客など80人が孤立。白尾さんたちは食材を集めて炊き出しをした。旅行で来ていた若者たちに声をかけ、大量の水を確保。物資を持ち寄り、役割を分担し、集団で行動する共同体ができた。1月5日、観光客はヘリで全員避難。白尾さんたちはは白米に残り、地域の今後を考え始めた。1月11日、残された住民はヘリで避難し、異例の長期孤立を乗り切った。
孤立が多発・長期化した原因について解説。石川県は道路の寸断と通信の途絶により被害の把握に時間を要したとしている。青木賢人は今能登で起こっていることは近い将来日本のどこでも起こり得ると指摘した。内閣府の調査によると日本の孤立可能性集落は1万7212か所。孤立をどう乗り切るか、白米地区の事例を紹介。警視庁警備部災害対策課のXではいざという時のサバイバル術を発信している。その場にあるもので即席の防寒着を作る方法を実演した。
避難所での感染対策について、段ボールを活用した防災の知恵を紹介。
救助の切り札となるのがヘリコプター。災害時に活動するヘリを紹介。能登半島地震ではどんな救助が行われたのか。
能登半島地震で救助に当たった埼玉県防災航空隊。消防防災ヘリは大規模災害時に消防庁の指示を受けて出動し、被災地では都道府県の指揮で活動する。隊員の須釜さんらは2日間、能登半島で活動。カメラの映像から救助の状況をたどる。被災地の混乱する中、2地区で7人を救助した。
ヘリ救助の基礎知識を紹介。どうしたら来てくれるのか、どこに来てくれるのか、ヘリに気づいてもらうにはどうしたらいいかといった点について、ヘリ救助の専門家の提言を交えて解説した。
岐阜県高山市岩滝地区では能登半島地震を受けて孤立対策の検討会が始まった。長期の孤立に耐えることを目標にさまざまな取り組みを行っている。岩滝地区は県の孤立予想地域に指定されている。地区独自に備蓄を増やし、発電機やデジタル簡易無線など備えを進めている。広島県神石高原町では孤立集落への初動対応を迅速に行おうと取り組んでいる。ドローンを活用し、被害の把握や救援物資の輸送を行う。5年前からドローンによる地産地防をスローガンに防災対策を進めてきた。
集落孤立への備えについて解説。国、県、市町村の防災計画の下に地区防災計画をつくり、知って備えることが大事だという。また過疎化が進む地域での高齢者のための備えなどについて話した。NHK防災の告知。
第2回高専防災減災コンテストで入賞した木更津工業高等専門学校の取り組みを紹介。