- 出演者
- 池上彰 大浜平太郎 中原みなみ 勝村政信 坂下千里子 興梠一郎 三牧聖子
ロシアによるウクライナへの侵攻は5年目に突入。イスラエルのガザ侵攻や、年明けにベネズエラにアメリカ軍が奇襲攻撃を仕掛け、大統領を拘束した。イランが攻撃されホルムズ海峡も事実上封鎖された。
米中首脳会談では経済、イラン情勢、台湾問題などについて話し合われ、全体的には融和ムードだった。中国商務省は米中双方が一部品目の関税引き下げで合意したと発表。習主席は一連の貿易協議で前向きな成果に達したと述べたが、トランプ大統領は会談で関税は議論しなかったと話していた。詳細は今後新設する貿易委員会で協議する。
会談後の動きについてニューヨークから報告。トランプ大統領は首脳会談を終えた後、すぐにFOXニュースに出演し、「中国からボーイング機200機を受注した」と会談の成果を強調。帰国後は、SNSでこの会談の写真や動画を20近く投稿している。「バイデン大統領とは違い、習主席との関係は良好」というアピールにも余念がない。
会談後の動きについて北京から報告。首脳会談をを終えた後、習主席は表立った行動はしていない。しかし、ロシアのプーチン大統領が今月19日~20日まで中国を訪問することが発表されており、その準備をしていると思われる。G20などの国際会議などではなく、単独での大国のトップが次々の訪中するのは異例のこと。中国はアメリカに対して「中国は対話可能な国である」という姿を見せたばかりだが、ロシアに対しては「中国は裏切ることはない」という姿を示すことができる。さらに、国際社会に対しても「2つの超大国が頼りにするバランサーとしての中国」という姿をアピールすることができる。
アメリカのトランプ大統領と、その直後のロシアのプーチン大統領の訪中について、興梠一郎さんが「プーチン氏を安心させなければいけないというのが中国の狙いの一つ」とコメント。三牧聖子さんが「以前はロシアと中国の接近に対しアメリカはもう少し警戒していたが、トランプ大統領は政権が発足してからロシアに接近している。ウクライナ支援も削減してきましたし、イラン戦争ではロシア産の石油の制裁解除などもしていて、国内では「警戒が薄すぎるのではないか」との声が上がっている」と語った。
ニューヨークから報告。トランプ大統領は「ボーイング機を200機売った」とアピールしているが、実は事前に500機以上の購入が見込まれていた。そのため、ボーイング社の株価は金曜日に4%近い下落するなど、マーケットの受け止めは冷ややかだった。
今回の首脳会談について三牧聖子さんが、「トランプ大統領はイラン戦争を始めてしまった。ガソリン価格が上がって国内でも不満が高まっている。トランプ大統領の狙いは、有権者にアピールできる材料を引き出すこと。アメリカ国内に何を見せるかに注力しているトランプ大統領に対し、“中国は世界・国際社会に目を向けている”という評価の声が上がっている」と語った。また、興梠一郎さんは「中国は“安定”に尽きる。習主席は会談で11回も“安定”という言葉を発している。米中関係を安定させないと、経済などあらゆるものが上手くいかないから」と語った。
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株価について、大浜は、生成AIへの期待が高まるなか、データセンターなどへの開発計画や投資が増えている、今の株価は、生成AI関連と半導体関連だけで引っ張っている状況だ、だから、世界情勢は不安定でも株価は上がっているなどと話した。池上は、過去の常識で言えば、国際情勢が悪化し、原油価格が上がると、株価は下がる、AIブームによって、それが下がらなくなっているなどと話した。
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東京・浅草の三社祭では、3日間で約180万人が訪れる。きょうは最終日。このあと、神輿が浅草神社に戻ってくる宮入りが行われるという。屋台のチョコバナナは、チョコやバナナの原材料費が円安で高騰している。焼きそばは、持ち帰り容器やビニール袋が約2倍に値上がりしているという。プロパンガスや油、小麦粉なども値上がりしていて、焼きそば店では、サラダ油を1日に4リットル使うという。屋台では、コストは上がっても、値上げしづらいという。現金払いが主流で、おつりのやり取りもあるため、刻んだ値上げをしづらく、100円単位で値上げする必要がある。他の屋台の値段と合わせるため、値上げがしづらい。祭りで使う神輿は、金価格の高騰が金箔や金メッキの仕入れ値に影響している。工房では、穴が空いてもゴム手袋を替えずにやりくりしている。
東京・浅草から中継。お祭り洋品店浅草中屋の中川取締役は「半纏や鯉口シャツなどお神輿を担ぐ格好と取り扱っているがここ数年で物価高騰で値上げを毎年のように行っている。主に冬に行うが原油高騰の影響で夏ぐらいに値上げを考える状況になっている。もうひとつの懸念事項として染料が手に入らない、商品は染めるものが多く、物が作れないことの方を懸念している」などと話した。
今後の価格高騰で品不足が心配されているが中でも影響が大きそうなのはヘリウム。3月にヘリウムの世界有数の生産国のカタールの施設がイランのミサイル攻撃を受け一気に供給量が減っている。液体ヘリウムは沸点がマイナス269℃で半導体の製造に不可欠という。大浜さんは「半導体関連企業の皆さんとディスカッションする機会があったがヘリウムが手に入らないかもしれないというのには危機意識を持っていて半導体の製造自体がストップする可能性がある。今世界は半導体に支えられているので場合によっては優先順位をつけて選択をしなくちゃいけないかもしれない、それがAI分野か自動車などなのか決断を迫られることになるんじゃないかと心配していた」などと話した。
日本の物価高や品不足の危機はホルムズ海峡での要因もあるがそれだけではない。日本が抱える問題として「中国依存」がある。今回の米中首脳会談は大きな進展もなく対話継続となったがもし米中イランの対立が深まったら、3人の専門家監修のもと“最悪のシナリオ”とドラマ化した。「料の輸入が止まるかもしれない」との懸念がある。日本は肥料の原料窒素、リン酸、カリなどを輸入に頼っていて、塩化カリウムはカナダ・リン酸は中国のため米中対立が深まり肥料が日本に入ってこなくなると農作物が高騰する可能性がある。
専門家監修の“最悪のシナリオ”をドラマ化した。もうひとつ懸念されているのがニトリル医療手袋の不足。医療用手袋の主な原材料は石油由来のゴム、また抗生剤の入荷の遅れなど現場に物がないことから始まる医療崩壊が懸念さている。実際に現場にいる川崎中央クリニック市村真也院長は「現実として医療資材が不足していることは起きている。物が不足している状況はコロナ禍、ウクライナ戦争あたりから始まった。今回の中東情勢でとどめを刺されているような感じ」とした。足りていないのはニトリル医療手袋はSとLが入っていないという。
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- 川崎市(神奈川)
専門家が監修した未来予測ドラマを紹介。実際に手袋などは中国に依存しているということ。
専門家監修の最悪のシナリオ“肥料の輸入がストップ!?”をドラマ化した。農業経済学専門の東京大学大学院の鈴木宣弘教授によると「中国が日本に対する肥料の供給制限をさらに強化すれば日本の農業が大きな打撃を受ける」とした。今回のイラン攻撃で中国は外に売っている場合じゃないと今年3月から肥料の海外への供給を実質的停止している。
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- 東京大学
薬についてはどうなのか?2025年の厚生労働省の調査によると一般的な抗菌薬βは「原材料のほぼ100%を中国に依存している」「国民の生存に直接的かつ重大な影響がある」。抗生剤とも呼ばれるβラクタム系の抗菌薬は扁桃炎・気管支炎・細菌性の肺炎など、そして様々な感染症予防などに使われる。薬が不足するリスクについて市村医師は「今のところ滞り無く処方している。例えば中国から政治的な兼ね合いで輸入をストップされるとくすりを生産することができなくなる可能性はある。他国に依存するのは好ましい状況ではない」などコメント。
露地ものが入荷ぎりぎりに陥っているというシナリオのドラマ。露地ものとは施設を使わずに自然の気候に合わせて栽培された作物。露地野菜はそれに加えて収穫や運搬で農業機械を使うため燃料が必要。生産量が減るどころか作れなくなる可能性も。農業経済学の鈴木特任教授は「日本の食料自給率は38%。肥料原料が輸入されない場合は、自給率は22%。さらにホルムズ海峡の封鎖でわかったことがある。燃料の供給が止まったらさらに半減、実質的には10%未満に」など指摘。物価高の影響は家庭にも。
第一ライフ資産運用経済研究所・永濱利廣氏。米中の対立が深まり、イラン情勢がこのまま長期化したら物価はどうなるのか聞くと「上がる。2022年ロシアのウクライナ侵攻が起きたとき、負担の増加額を計算すると平均的な家庭では食費だけで年間約4万3000円負担。これを仮に4人家族に換算すれば約5万9000円ということに。今回もそういう風になる可能性がある」などコメント。
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- 第一ライフ資産運用経済研究所総務省統計局
肥料不足に悩む農家。肥料の輸入がストップするという最悪のシナリオの未来予測ドラマを紹介。
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2025年11月23日(18:30)
