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オープニング映像。
地震が多い日本は耐震性能が高い丈夫な建物が多いため、解体作業が大変だという。今、解体作業で活躍しているのが解体アタッチメント。ハサミのような形状をしていて、丈夫な建物を解体することができる専用のツール。解体アタッチメントを製造・販売しているのが今回のガリバー・オカダアイヨン。
オカダアイヨンの油圧ショベルの先端に取り付けて解体作業に使うクラッシャーと鉄骨カッターを紹介。人や建物が密集する都市部での解体工事が増えている中、課題となるのが騒音や振動。これまでの解体工事は打撃や振動で解体するブレーカーが主流で、近隣住民への対策に頭を悩ませてきた。オカダアイヨンの解体アタッチメントは構造物を挟んで壊すことで低騒音を実現。オカダアイヨンの年商は266億円、従業員数は497人。国内に19、海外には6つの拠点がある。大型で軽い高品質なオカダアイヨンの解体アタッチメントの鍵を握るのが鋳鋼。一般的な解体アタッチメントは製缶品が多く、つなぎ目があることが特徴。強度が求められる解体アタッチメントはつなぎ目に負荷がかかって壊れてしまうこともあるという。鋳鋼品ではるオカダ製品はつなぎ目が無いため、一般的なものよる壊れにくくできている。
製品と同じ形の空洞に溶かした金属を流し込んで作る鋳物の一種である鋳鋼にはいくつもの特殊な技術が詰まっている。木型に特殊な砂を入れて押し固めて木型を抜くと鋳型ができる。こうれを両面作って重ね合わせる。原料にはクロムやモリブデンという合金を独自の配合で掛け合わせて、衝撃に強く割れにくい製品ができる。注湯では迅速に流し込まないと金属が冷えてムラが生じるなど製品の劣化を招く。鋳物の内部には小さな結晶の粒があり、この大きさや形が不揃いな状態なのを熱を加えて冷やすことで結晶を整えて製品の品質を安定させる。型で作る鋳鋼は形状の自由度が高いという点も強みの一つ。そうすることで解体アタッチメントの軽量化も実現している。
完成したパーツはアイヨンテックに運ばれ、組み立てられる。鉄骨カッターの刃を削る工程は手作業で削っていくことでハサミのように交差ができるように微調整している。近年、都心の再開発や建物の老朽化などで大規模解体工事が増加。それに応じて作業する油圧ショベルや解体アタッチメントの巨大化が求められている。超大型カッターを製造するため、クレーンを新たに導入した。
1938年、岡田農夫が大阪にオカダ鑿岩機営業所を開業。削岩機の販売・修理を始めた。1960年には他社と共同で大型エアーブレーカを販売。1970年の大阪万博で海上跡地の解体に使われるなど、通称「アイヨン」の名でヒットして後の社名の由来になった。1978年にはクラッシャーの1号機を販売。その後、解体需要が増加して成長。業界最大級のメンテナンス体制を持つオカダアイヨンは全国12か所にある営業所にメンテナンス工場を併設。2017年には林業機械を扱う南星機械をグループして林業分野に本格参入。林業用アタッチメントでは油圧ショベルに乗りながら樹木の伐採、運搬、整地が可能。
岡田社長は「海外の顧客にも知ってもらうことが我々の展望」などと話した。
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知られざるガリバーの次回予告。