- 出演者
- 片岡信和 玉川徹 羽鳥慎一 草薙和輝 安部敏樹 浜田敬子 松岡朱里
オープニング映像と羽鳥慎一らのあいさつ。
神奈川・鎌倉市の寺では梅雨時期から半年以上早くアジサイが開花した。樹木医・和田博幸氏は「残暑の影響でシーズンが来たと勘違いし、一部のつぼみが急成長して開花したのではないか」と推測している。さらにセミも鳴いていた。
東京・上野公園では桜が開花、他にも足立区、埼玉・深谷市、愛知・幸田町でも桜の開花がSNSに投稿された。和田氏は「ソメイヨシノなどの桜は夏の間に翌年に咲かせるつぼみを作る。つぼみが咲き出さないように葉で生産している植物ホルモンが芽に送り込まれて止めている。しかし猛暑の影響で葉が痛み早く落ちてしまった。植物ホルモンが送り込まれなくなると花が咲くことがある」と話した。
季節外れの花が咲く一方、千葉・習志野市の谷津バラ園では見ごろの秋のバラの開花が遅れ、きのう時点で全体の10%しか咲いていない。開花が遅れているため来園者は例年の8分の1に激減しているという。谷津バラ園・澁井知子副所長は「例年にない酷暑のせいで花が咲くための栄養がいっていない」という。猛暑の影響でバラが夏バテ状態になり栄養を吸収できず開花が遅れている。開花が遅れることでのメリットとして秋は寒暖差があり花の色のはっきり濃淡が出るためこれからの秋バラはきれいにさくという。谷津バラ園では11月上旬からバラの見頃を迎えるという。
異変は毎年20万人が訪れる人気スポットでも起きている。福岡・朝倉市にあるキリン花園では、毎年10月中旬に1000万本のコスモスがピンクの絨毯のように広がるが、今年は猛暑の影響で例年の5割程度の開花となっている。今週末からようやく見ごろを迎えるが、綺麗な時期が短くなるという。開花が遅れ観光客が激減した場所もある一方で多くの人が押し寄せた場所も。
茨城・ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で約4万本のコキアが咲き、多くの人が訪れている。午前8時前には駐車場のオープンを待つ長い車列ができていた。コキアの見ごろは今週土曜日頃まで。
今年の猛暑がバラの出荷量に影響している。国内出荷量1位の愛知の生産地では、例年約350万本出荷しているバラが今年は約290万本と例年に比べ20%減少した。担当者は「例年以上の猛暑でハウスの空調も十分な効果が得られず、室内が暑くなりバラの生育が良くなかった」と話す。出荷量の減少によりバラ1本当たりの価格が約120円から約150円に値上がりしたバラもある。また都内のスーパーアキダイでは猛暑の影響でトマト、ネギ、レタス、ピーマンが値上がりしている。スーパーアキダイ・秋葉弘道社長は「ピーマンは過去一番高くなっている。今年は異常な暑さのため農家が野菜の作付けを遅らせた。さらに暑さで育ちが遅く品数が減って高騰している」という。
衆議院選挙の投開票まであと4日。東京7区では、自民党前参院議員・丸川珠代の応援に安倍昭恵が駆けつけた。丸川は2007年に安倍元総理に声をかけられて参院選に挑戦して以来、安倍元総理を“政治の師”として慕っていた。政治資金パーティーをめぐり収支報告書に不記載があったため、比例代表での重複立候補が認められていない。
おととい行われた東京7区の候補者による公開討論会では裏金問題で候補者たちが火花を散らした。立憲民主党元衆院議員・松尾明弘は不記載の金の管理について丸川を追及。日本維新の会・前衆院議員・小野泰輔も裏金問題に切り込んだ。丸川は“裏金”を自分の口座で管理していたことを否定した。
立憲民主党の松尾明弘は、弁護士として法律の知識を武器に、裏金問題を追及。過去2回の衆院選では、小選挙区で落選している。2年前の参院選でも落選した。知名度不足が課題だという。陣営は、自転車どぶ板作戦をとった。渋谷区と港区の道を自転車で駆け抜けながら、有権者と交流した。応援演説には、前参議院議員の蓮舫氏が駆けつけた。約100人の聴衆が集まった。相手候補の丸川氏について、蓮舫氏は、丸川氏がアナウンサーとして入社し、最初に所属した番組は自分がキャスターを務めるニュース番組で、期待の新人だったが、政治と金の問題など、どこからか変わってしまったなどと話した。松尾は、裏金議員を倒してほしいという期待や、政治を変えてほしいという期待の高まりを感じている、手応えはあるなどと話した。
日本維新の会から立候補している小野泰輔候補。国会議員に初当選した2021年、支給された文通費の問題を指摘した。10月31日に当選した新人議員は、10月に議員だったのは1日だけだが、文通費は満額100万円が支給されていた。小野は、法改正で、文通費が日割りになるきっかけを作った。今回の選挙では、自公過半数割れを目標に掲げているが、東京7区では、野党で候補を一本化できていない。小野は、街の人と気軽に話す選挙戦を展開している。渋谷では、若者と議論する場面もあった。
東京7区では、参政党の新人・石川友梨香が立候補している。石川は、消費税を短期間でもいいからゼロにして、経済を動かせば、企業も元気になり、給料が上がる、経済を活性化させる根本的な方法は、減税をすることだなどと訴えた。
朝日新聞の情勢調査に基づく議席の推計では、自民党が公示前から議席を減らし、立憲民主党は公示前より議席を増やす可能性があるとされている。自民党は、単独での過半数割れの公算が大きく、自公過半数も微妙な情勢となっている。立憲民主党に勢いがあるが、日本維新の会はふるわないと予想されている。今後情勢が大きく変わる可能性もある。浜田は、今回の選挙で、国民は、裏金問題を重視していて、個別の選挙区でみれば、裏金議員の情勢はかなり厳しくなっているなどとし、野党共闘については、表向きには共闘というかたちはとっていないが、個別の選挙区では調整がついているのではないか、自公が過半数割れしたときに、その後の政権の枠組みがどうなっていくのかが焦点になるなどと話した。安部は、自公過半数割れとなれば、国民民主党など、現役世代に対してより踏み込んで支援をしていくべきだとしている政党がある種のキャスティングボートを握っていく可能性もあるなどと話した。玉川は、政治と金の問題をめぐっては、ほとんどの野党が企業団体献金が問題の根本であり、廃止の方針をとっている、ここに手をつけられるかは、自公で過半数をとれるかとれないかにかかってくるのではないかなどと話した。27日に投開票が行われる。期日前投票も始まっている。
加谷珪一の紹介。LINEで質問・意見を募集。パネルコーナーはTverで見逃し配信もしている。
東京23区の30年前と今の物価の比較。ガソリン、小麦粉、鶏肉、砂糖はいずれも価格が上昇している。為替相場は1994年は97円/ドルだったが、きのうは150ドルで約50円円安となっている。日本の実質賃金は1991年からほぼ横ばい。一方、米国、英国、フランス、ドイツは大きく実質賃金が伸びている。1世帯当たりの所得の中央値は1992年の549万円から2022年405万円と30年間で平均140万円減少した。経済評論家・加谷珪一は「実質賃金は他の国が上がる中、日本は変わっていないのは実質下がっていることになる」、ジャーナリスト・浜田敬子は「有効求人倍率は人手不足が続いている。本来は賃金が上がるはず。賃金が横ばいなので、正社員の給料を伸ばし非正規の給料が上がっていない。大企業、中小企業の格差、男女の格差がある」、リディラバ代表・安部敏樹は「海外が成長し世界経済の物価が上がっているなら、世界がつながっているのでコストは上がっていく。我々も経済成長に参加しなくてはいけない。社会保障の問題も解決すべき」とスタジオコメント。
物価高対策と賃上げについて、玉川徹は「この30年で日本は確実に貧しくなっていることを認識すべき。一人当たりGDPは2000年は2位、米国は5位だったが、現在は21位。賃金はすでに韓国に抜かれている。平均賃金はOECDの中で日本は25位」とスタジオコメント。
実質賃金の推移、正規・非正規雇用の賃金格差の紹介。加谷さんは「非正規の増大は小泉政権の構造改革から本来企業経営の改革を行い、賃上げも進めたうえで雇用規制を緩和する流れだったはずが改革は進まず規制だけ緩和された」という。派遣社員数の推移の紹介。加谷さんは「首切り促進になってしまった。小泉改革はうまくいかなかった」、浜田さんは「ドイツは短時間正社員がある。大きな流れを転換しないといけない」、玉川さんは「人口が減っていく中、労働者は貴重」、安部さんは「米国型とドイツ型の間に答えがある」と話した。
日本経済新聞によると、山口県の総合病院は2020年就業規則を改正。従来の制度(扶養手当や住宅手当)は正職員のみ。新たな制度(非正規職員も対象とした子ども手当など)を作った。正職員の手当てを原資に格差是正。その結果正職員196人の手当てが減った。そのうち正職員9人が病院側に減収分の支払いを求め訴訟。病院側の弁護士は正規側の手当原資を非正規側や若い世代に回す目的の変更で合理的だと主張した。山口地裁、広島高裁は病院側の主張を認め正職員9人の請求を棄却。最高裁は正職員9人の上告を受理せず広島高裁の判決が確定した。加谷さんは「病院のケースだから一概に言えないけれど高いほうに低いほうを合わせるのに逆行している」、浜田さんは「逆行している。手当の在り方も全体見直したほうがいい」、玉川さんは「安い非正規をたくさん使うを認めてはいけない」、安部さんは「いまこそメスをいれていけるべき」と話した。