2024年1月10日放送 20:00 - 20:45 NHK総合

解体キングダム
自動車解体 ニッポンの技ここにあり

出演者
魔裟斗 千賀健永(Kis-My-Ft2) 田中道子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

キーワード
電気自動車
解体ファイル22 2006年製 国産セダン
自動車解体 ニッポンの技ここにあり

千賀健永と魔裟斗が栃木県足利市の日本最大級の自動車解体工場にやってきた。年間2万6,000台、1日100台の車を解体する。リサイクルに特化した解体をしているという。1台の解体時間はわずか60分。それを可能にするスゴ技が日本で開発された自動車解体専用の重機。「自動車はどの部品から解体する?」というクイズが出された。正解はエアバッグ。パーツを外すときにエアバッグが出てしまうと作業員が怪我をすため最初に行う。一括作動装置をエアバッグを制御するコンピューターと接続しボタンを押すとエアバッグが作動した。「自動車のパーツの何パーセントがリサイクルされる?」というクイズが出された。正解は99%以上。自動車のパーツ数はおよそ3万点でリサイクルしないのはフロンガス・エンジンの冷却水・発煙筒の3点だけ。日本の自動車のリサイクル率は世界最高水準。エンジンの解体は車を横向きにして裏側の留め具を外し、オイルなどを取り除いてから外す。車内のプラスチックのパーツを手作業で外す。ここまで35分。いよいよ重機が登場する。大きな難関は血管のように張り巡らされた銅線やモーター。

キーワード
セダン足利市(栃木)
解体マメ知識 自動車快適化物語

自動車は時代とともに単なる移動手段から快適な空間へと変化していった。自動車が広く普及したのは高度経済成長期。当時電気系統はライトなど数えるほどしかなく銅線も今より少なかった。80年代になると派手なカーステレオなどが流行り窓もパワーウインドーに。近年は電動スライドドアやカーナビなども充実。こうして快適になっていくとともに銅線やモーターが増えていった。

キーワード
高度経済成長期
自動車解体 ニッポンの技ここにあり

自動車に銅が増えていくことで解体はより難しくなっているという。内部に入り組んだ銅線やモーターを徹底的に取り出さなければリサイクルする鉄の品質が下がってしまい需要が極端に減ってしまう。そのためこの重機で極限まで分別しなければならない。難関ポイント 車の銅を極限まで取り出せ。挑むのは工場のエースである中山真吾さん。残り25分で解体できるのか。まず窓ガラスのわずか1cmの隙間に重機の爪を入れてドアの表面だけを引きはがす。人の手で銅のパーツを取り外すと2時間ほどかかり効率が悪いため自動車解体用の先の細いアタッチメントが開発された。10cmに満たない大きさのモーターもピンポイントで外す。続いてエンジンルームの大量の銅パーツを外す。パーツは可能な限り分別していく。ここから中山さんの超絶テクニック。車内の銅線をうまく抜き取るため足のクランプアームで車を押さえつけて屋根を断ち切る。座席など周りのものを取り除いて下の長い銅線に狙いを定める。中山さんは6mもの長さの銅線を抜き出すと途中で止めて2度目で豪快に引き抜いた。最難関の銅の取り外しはわずか10分で終了しミッション大成功。分別された鉄は小さくプレスされ製鉄所へ。銅は再び銅線などになりエアバッグなどはカバンなどにリサイクルされる。

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セダン足利市(栃木)
電気自動車解体 裏事情を探れ

千賀が訪ねたのは栃木県宇都宮市にある電気自動車の研究施設。県と連携し電気自動車を解体し研究会も催してきた。千賀がガソリン車との違いを体感した。ガソリン車のエンジンに相当するモーターユニット。電気自動車のパーツ数はガソリン車の3分の2だが解体には大きな難関がある。車体の下にある重さ300kgのリチウムイオン電池は衝撃に弱く一歩間違うと爆発する危険もある。都内のゴミ処理施設でもリチウムイオン電池が原因とみられる火災が発生した。さらに最大の難関がバッテリーの解体。電気自動車には1台およそ9kgのレアメタルのコバルトが使われているが効率よくリサイクルすることが大変難しいという。日本では2035年までにガソリン車の新車販売を停止しすべて電気自動車などに置き換える目標を掲げていて必要なコバルトは900万トンだがコバルトの埋蔵量は710万トンしかなく世界でコバルトの争奪戦が起きている。これを解決するために一刻も早くコバルトを効率的に取り出す技術を開発しなければならない。千賀は電気自動車はどうやってリサイクルしていくかも含めて未知数でまた取材してみたいと話した。

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コバルトリチウムイオン電池宇都宮市(栃木)帝京大学電気自動車
スゴ腕オペレーターへの道

田中道子が解体用重機の操作をするための資格に挑む新企画。学科7時間、実技7時間の講習を受ける。仕事の合間をぬって学科をオンラインで受けてこの日は実技に挑む。3トン未満の解体用重機に乗り基本操作を学んだ。最高時速は4.5km。2本のレバーでクローラーを操作し左右に曲がる。しかしスロープの下りで車とは違い転倒するかもしれないという恐怖が田中を襲う。現場のオペレーターは当たり前のように急勾配のスロープを下りている凄さを田中は身をもって実感した。続いてアタッチメントの操作。ブレーカーというアタッチメントで小さなコンクリートブロックを砕く作業を成功させた。解体用つかみ機にも挑戦し実技講習が終了した。晴れて修了証を受け取り重機で赤い布を取り外す特別チャレンジに挑んだ。見事赤い布を取り外すと「今年も解体キングダムをよろしくね!」と書かれた看板が姿を見せた。

(エンディング)
解体キングダム

「解体キングダム」の番組宣伝。

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