消費経済アナリストの渡辺広明が外食産業におけるモーニング需要の拡大について解説。大きな要因が日本の高齢化と世帯構造の変化だ。シニア層は早起きで朝に外出する習慣があって混雑を避けて行動する傾向にもある。毎日同じ店に通うリアルな口コミで広がるといった特徴があり外食産業にとっては非常に安定した売り上げ源になっている。また、日本で多くなっている単身世帯では自炊より購入の方が合理的と考える人が増え中食や外食の朝食市場を押し上げている。さらにコロナ禍以降テレワークの定着によって外食の昼食事情が相対的に弱まって飲食店が朝の需要を取り込む必要性が高まっている。一方、回転ずしチェーンのはま寿司は3月3日から22時以降の利用に7%の深夜料金を導入した。背景には人手不足と人件費の高騰がある。一見すると、朝を強化する動きと深夜料金の導入は矛盾してるように思えるだが、実際には同じ時間帯別最適化の表裏一体の動き。朝は比較的コストが低くて回転率は高く習慣化によって安定した需要を獲得できる攻めの時間帯の一方、深夜はですね人件費の割り増しで守りの時間帯となっている。日本は世界的に見ても深夜でも安くておいしい外食を食べられる稀有な国だが、それを維持するためには時間帯ごとの価格やサービスの最適化が欠かせない。朝に習慣でお客様をつかみ、深夜は価格で勝負するという時間帯別戦略こそがこれからの外食ビジネスの鍵になってくるのではないかと指摘した。
