米国大統領選が激しさを増すなかで今後、争点の1つとなりそうなのが移民問題。実は今、法的な手続きなしで、米国に渡る中国からの移民が急増している。米国西部、カリフォルニア州のメキシコとの国境沿いにある町、ハクンバは、第2次世界大戦前後に有名な温泉リゾートがあったことで知られ、当時、多くの観光客でにぎわっていた。そして今、再びこの地に多くの人たちの姿が。法的な手続きなしで米国に入国してきた移民を一時的に留め置くキャンプ地では以前は南米の出身者が大半を占めていたというが、中国人の姿が数多くみられる。実は今、経済的な理由から、米国に不法入国する中国人が急増。移民に肝要なバイデン政権と中国の経済不振が重なったとの見方も出ている。国境警備隊は全員を一列に整列させ、所持品や身元の確認を行った。このあと、全員を車で1時間半ほど離れた施設に連行した。去年、メキシコとの国境付近で1年間に拘束された中国人の数は過去最多を更新。その数は1年前からおよそ10倍に膨れ上がっている。移民問題に詳しいデービッドビアー氏は「いま中国の中産階級では経済的な展望が持てない」とコメント。さらに、11月の大統領選挙を前に与野党が激しく対立。その影響で、国境警備を強化する法案の審議が停滞し、警備強化に遅れが出ていることも不法入国者増加の一因になっているという。