11月の大統領選挙に向けて日本時間のあす初めてテレビ討論会が開かれる。早くもバイデン大統領、トランプ前大統領の論戦の火ぶたが切られる。選挙の行方を左右するのは両者の支持率がきっ抗している7つの激戦州。特に4年前、バイデン大統領がかろうじて勝利したペンシルベニア州では労働者の票を巡って攻防が激しくなっている。ペンシルベニア州は米国の鉄鋼業の中心地として栄えてきた。しかし中国などの安い製品の流入によって国際競争力を失い、しだいに衰退。労働者の間で雇用や先行きへの不安が高まっている。ことし4月、バイデン大統領は全米の鉄鋼産業の労働組合の本部を訪れた。もともとはこの関税措置、米国第一主義を掲げるトランプ氏が大統領在任中に導入したものでバイデン大統領も不当に安い中国製品が打撃を与えているとして関税をさらに3倍の水準に引き上げる意向を表明した。トランプ氏のお株を奪うようなバイデン大統領のなりふり構わない政策の背景には、労働者を大切にするという姿勢を強くアピールねらいがある
。一方のトランプ氏はもう1つの主力産業、天然ガス、石油産業で攻勢をかけている。気候変動対策を重視し、化石燃料への規制を強化してきたバイデン大統領に反発する労働者たちを取り込もうとしている。ペンシルベニア州で石油、天然ガスとそれに関連する産業の従事者は42万人余り。トランプ氏は規制を撤廃して石油や天然ガスを増産し雇用を守ると訴えている。さらに共和党の地元組織はエネルギー問題を軸に無党派層の支持も獲得しようとしている。石油、天然ガスを増産すれば価格が下がり、消費者にも恩恵が及ぶというトランプ氏の主張は幅広い層に受け入れられると考えている。危機感を募らせているのがバイデン氏を支持する環境団体。この日の会議では調査の結果、眠っている票の掘り起こしが急務だと報告された。全米に10万人のボランティアを擁するこの団体では、ペンシルベニア州など接戦となっている州の有権者に手書きのポストカードを送り、投票に行くよう呼びかけている。早くもアピール合戦が過熱している選挙戦。しれつな攻防が続く。
。一方のトランプ氏はもう1つの主力産業、天然ガス、石油産業で攻勢をかけている。気候変動対策を重視し、化石燃料への規制を強化してきたバイデン大統領に反発する労働者たちを取り込もうとしている。ペンシルベニア州で石油、天然ガスとそれに関連する産業の従事者は42万人余り。トランプ氏は規制を撤廃して石油や天然ガスを増産し雇用を守ると訴えている。さらに共和党の地元組織はエネルギー問題を軸に無党派層の支持も獲得しようとしている。石油、天然ガスを増産すれば価格が下がり、消費者にも恩恵が及ぶというトランプ氏の主張は幅広い層に受け入れられると考えている。危機感を募らせているのがバイデン氏を支持する環境団体。この日の会議では調査の結果、眠っている票の掘り起こしが急務だと報告された。全米に10万人のボランティアを擁するこの団体では、ペンシルベニア州など接戦となっている州の有権者に手書きのポストカードを送り、投票に行くよう呼びかけている。早くもアピール合戦が過熱している選挙戦。しれつな攻防が続く。