元人権派弁護士の盧思位さんはスーツケース1つで中国国内を転々としている。2020年に台湾に亡命する途中で逮捕された香港・民主活動家の弁護など人権問題を扱ってきたが、こうした活動が問題視され弁護士資格をはく奪され、出国を禁止された。盧さんの家族はアメリカに逃げることができたが、拘束させる可能性があるため再び中国に戻ることはできないという。おととし、盧さんは家族に会おうと出国したが経由地のラオスで拘束された。国連・人権理事会の専門家らはラオス政府の解放を要請したが、中国に送還された。ラオスで中国の経済的影響力が拡大していることが強制送還につながったと盧さんは考えている。盧さんは国境を越えた罪で半年間服役し、今年8月に釈放された。今も出国は許されず家族と会えない日々が続いている。盧さんは国際社会の関心が重要だと訴えるが、米中首脳会談で人権問題は取り上げなかった。
