1953年に浅利慶太が創立した劇団四季。現在国内に専用劇場7か所、年間公演は約3000回行っている。劇団四季社長・吉田智誉樹は1987年に劇団四季に入社し、主に広報宣伝を担当。2014年にカリスマ演出家・浅利慶太から経営を引き継ぎ10年が経った。真山は吉田社長とフリーライター時代からの長いつきあいで「アラジン」のパンフレットには「最近の大人は夢見る楽しさを忘れ、子どもはリアル世界の凄さをなめている」などと記載されている。オリジナル作品の新作「ゴースト&レディ」の原作は青年漫画雑誌「週刊モーニング」で連載された「うしおととら」の原作者でもある藤田和日郎の漫画「ゴーストアンドレディ」である。吉田社長は「2020年から2021年の2年間は決算的にも赤字で苦しかった」などと話した。オリジナル作品の重要性を改めて感じたのがコロナの流行。2020年には政府や自治体からの要請で1000回以上の公演が中止、85億円の売り上げが消失した。飲食店などと違い舞台への補助金はほぼなく、経営は苦しい状況に。そんな中でも劇団の財産である俳優やスタッフの給料は払い続けたという。吉田社長は「海外作品は映像を世の中に出してマネタイズすることを権利的に許されてない。それが出来るのはオリジナル作品だけである。マネタイズの可能性が圧倒的に広がるのでオリジナル作品の強みのひとつ」などと話した。