メキシコ大統領選挙で初の女性大統領が誕生したが、ペソが急落し厳しい洗礼を受けることとなった。原田さんは「株価も下がって金利も上がり、同時に行われた議会選挙でも与党が圧勝するという中でこんな結果だった。なぜかと言うとシェインバウム前メキシコ・シティ市長は今の左派・ポピュリズム政権の路線を継承して国営企業の優遇を進める、債務超過で経営が悪化している石油会社を支援するという。これをするとメキシコの国の格付けが下がると言われている。つまり議会選挙にも与党が圧勝したことで財政が急激に悪化するのではないかということを市場が懸念しているんです。ドル円が加速している一因にもペソ安がある。大統領選挙まではペソは比較的安定していたので、超低金利通過の日本の円を調達して高金利のペソで運用するという取引が活発化していた。ところが今回ペソが急落したことで取引が逆回転して円を急激に買い戻す動きが広がり、円高になった。メキシコはアメリカにとっても非常に重要な国で、1つは不法移民問題、もう1つはトランプ前大統領はメキシコの工場からの輸入品には関税を上げろといっていた。関税をかけられると日本の自動車メーカーも工場をたくさん出しているし、メキシコの経済にも大きな打撃。今後の行方には注目した方が良い」などとコメントした。