モディ首相は常々「紅茶売だった家の息子としての貧しい生まれ」に付いて語り、そこが自身とインドのそれまでの統治者やエリートとの違いだとしている。モディ氏は8歳の時RSSという世界最大の右派団体に加わった。RSSはファシズムに刺激を受けた人が創設した団体だ。モディ氏は毎朝集会に行っていた。参加者は厳しい寒さのなかヒンドゥー主義のスローガンを唱えながら武術に励む。RSSは慈善活動を行う数百万人のメンバーを擁している。コロナ禍には制服を着たメンバーが国の施策を手助けした。しかしその目標は明確で「世俗社会のインドをヒンドゥー教社会にすること」だ。これまでメンバーたちは宗教暴動を起こしてきたと批判されている。モディ氏はRSSのシンボルとも言える人で、出世を重ねてきた。モディ氏はインタビューには応えず、RSSについて語ることも少ない。しかしモディ政権が行ってきたことはヒンドゥー至上主義国家にするための、少数派を迫害するものとの批判がある。今年の選挙で勝利し、首相3期目となると、より大胆になるのではとするアナリストもいる。