石黒さんは金融市場の動揺について「トランプ相互関税に対する中国の厳しい報復措置やパウエル議長の利下げ慎重姿勢が市場の混乱に拍車をかけて、アメリカは金融市場が引き締め的になってきている。S&P500とアメリカの金融環境指数のグラフを見ると、最近の株安の影響もあって引き締め的な状態になっていて、実質的な利上げ効果がもたらされている。こうしたなかFF金利先物市場では6月の利下げが100%織り込まれていたり、年内4回の利下げが織り込まれるかたちになってきていて、株式市場は利下げできないとみているが、債券市場は利下げを促している状況。パウエル議長が金融政策を考えるうえで重要としているのは中長期的な物価安定の信認と述べているので、こうした点を考えるとFRBが債券市場を織り込むように柔軟な政策対応に動くかどうかが株式市場の混乱収束のひとつの焦点だと思う。」などと述べた。