11月に控えたアメリカ大統領選挙。トランプ前大統領が選挙集会で銃撃される波乱の展開となっている。バイデン大統領の撤退を求める声が広がる一方で勢いを増すトランプ前大統領。トランプ前大統領が大統領になれば世界はどうなるのか。戦争が長期化するウクライナを取材。共和党大会最終日のきのう、トランプ氏は暗殺未遂事件後、初めて公の場で演説し「大統領候補への使命を受諾する」と述べた。13日、演説中に銃撃されたトランプ氏。耳から血を流しながら立ち上がり、拳を突き上げてアメリカ国旗と一緒に写る写真は、SNSで一気に拡散された。共和党支持者の女性はこの事件を受けトランプ氏の勝利を一層確信したという。共和党大会では副大統領候補も指名された。J・Dバンス上院議員は「正式に副大統領候補の使命を受諾する」と述べた。バンス氏は2022年に初当選し、わずか1期目で抜てきされた。バンス氏は、中西部オハイオ州の荒廃した工業地帯・ラストベルトの出身。2016年に作家として白人労働階級の窮状を描いた回顧録を出版して全米でベストセラーとなった。当時、泡まつ候補から急速に支持を広げていたトランプ前大統領についてバンスが厳しく批判する映像が残っている。2022年に上院議員に立候補するとSNSの批判的な投稿を全て削除。トランプ支持に転じて2年で副大統領候補にまで駆け上がった。バンス氏は「私たちにはトランプ前大統領が必要だ」と述べた。政策面では移民抑制や関税の引き上げなどアメリカ第一主義を掲げるトランプ前大統領に足並みをそろえてきた。ロシアに侵攻を受けたウクライナへの支援についても反対し、過去には「ウクライナがどうなろうと知ったことではない」との発言もしている。