ミレイ政権の改革に反発の声が上がるのはアルゼンチン政府がこれまで行ってきた国立大学の学費無料などの支援にある。一方でこうしたバラマキともとれる政策は政府が巨額の財政赤字を抱え、何度もデフォルトに陥っている。こうした国の信任が揺らぐことがインフレなどを招いた。ミレイ政権では政府の財政赤字を徹底に削減するとしているが、既に支援に慣れている市民が耐えられるかは不明。抱えている負債は自らの力だけで再生を図ることは困難。新たな支援を受ける対象として期待しているのが西側諸国。これまでの外遊ではスイスで行われたダボス会議に出席するなど欧米側との関係を重視している。一方、前政権が決めた中国などで作るBRICSへの参加を見送るなど中国などとは一定の距離を取る姿勢を示している。