カキの大量死の原因は何が考えられるのか。今年の広島・呉市の平均海水温はカキ漁が解禁された10月でも平年に比べ1.5℃以上高い状態が続いていた。さらに夏に雨が少なく、海水の塩分濃度が高い状態が続いていたことも原因とされている。広島県・水産海洋技術センターの戸井真一郎技術次長は「高塩分・高水温が長期間続いたことがカキを弱らせた」と指摘した。スペインやフィジー、ニュージーランドなどでも気候変動の影響で起きた気温上昇や洪水などでカキが不漁になっている。ガーナでも養殖カキの漁獲量が減っている。ガーナではマングローブ林でカキの養殖をしているが生産量が減少。カキの養殖業者は「カキはマングローブの根元などに付着していたが、マングローブが伐採されたため水中に生息し始めた」と話した。現在はマングローブの植林を行い、再びカキが浅い水域に戻ってきたため、カキの量が回復してきている。萩谷は「海水温が原因となればどうにもならない。可動式の養殖施設などの導入も進めているという話も聞く。改善できるならお金も必要なので、補助金も考えてあげてほしい」などとコメントした。
