今週、水曜日に行われたトライアスロン。アレクサンドル3世橋からスタートして、1.5キロメートル泳ぎ、40キロメートル漕ぎ、10キロメートル走って順位を争うのだが、開催前から懸念されていた問題があった。セーヌ川の水質だ。セーヌ川は大雨が降ると、下水管から水が溢れたり、路上のゴミが流れこんだりすることがあり、1923年以降の101年間遊泳禁止とされてきた。パリ市は、オリンピック開催を機に、地下に家庭からの排水などの流入を防ぐため、地下に貯水槽を新設するなど、およそ2330億円かけて水質改善に努めてきており、パリ市長らが自ら泳ぎ、安全性をアピールした。しかし、トライアスロン男子個人が予定されていた今週火曜日に基準値を超える大腸菌が検出されたとして、急遽1日延期になった。翌日、男女同日での開催となった。実際に泳いだ選手からは、「普通の水だった」との声がある一方で、水質の因果関係は不明だが、レース後に10回嘔吐したという選手も。パリ市は今後、セーヌ川で一般の遊泳も可能にしたい意向を示す。