金属系スタートアップ「サンメタロン」CEO・西岡和彦。日本に研究開発拠点を持つサンメタロン。本社はアメリカのシカゴ近郊にある。金属を加工すると出てしまうくず。実は厄介な特徴が。金属を削ったり磨いたりする際、摩擦を抑えるために加える水や油が金属くずに交ざってしまう。不純物を多く含み、そのままでは再利用できない。希少性が高い金属でも価値は激減。金属の価値を復活させるという西岡。今、挑んでいる壁が鉄鋼業界の常識。これまで広大な施設で生産してきた鉄鋼業界。金属くずのリサイクルでも巨大な炉で燃料を燃やし、水や油などの不純物を取り除いてきた。西岡は全く異なる方法で常識破りの金属再生技術を開発。まずは装置で金属くずをコイン状に固める。西岡が独自に開発した水や油を取り除く装置。中には小さな箱が並んでいる。小型加熱炉により金属の価値を再生できる。使用していたのは火力ではなく電磁波。炉の内側を特殊な構造にするなどして不純物を蒸発させている。電磁波を使った加熱技術で既に特許を取得。西岡は小さな装置で金属再生という大きな未来を目指している。通常、水や油を含んだ金属を溶かそうとすると炎が上がり時には水蒸気爆発を起こす。さらに不純物が残ってしまうことも。一方で西岡が処理したコインは爆発の危険性を減らし、そのまま元の金属を再生できるという。日本製鉄で加熱炉エンジニアだった西岡。そこで痛感したのがCO2問題。鉄鋼業界から排出されるCO2は世界の排出量全体の1割以上を占めている。その後、独立し、5年前にサンメタロンを起業。消費電力が少ない電磁波を使った再生技術で新たな金属製造を減らし、鉄鋼業界の脱炭素化を目指すことに。世界を変えるため本社をアメリカに移し、日米のベンチャーキャピタルなどから58億円を調達。10兆円・数十兆円の効果を出さないと業界が変わったとはならないため、日本の技術力とアメリカの考え方の掛け算でいくのが起業した時からの思いとのこと。
