2018年、ハワイ島で起きたキラウエア火山の大噴火。地中を移動したマグマは近くの住宅街・レイラニ地区の地面から噴き出した。溶岩の塊の温度は500℃以上。溶岩が噴き出し始めて8日後、ようやく溶岩の勢いが少し収まってきた。調査の結果、溶岩の流出面積はフットボール場88面分、住宅は40棟が破壊されていた。避難指示が早めに出ていたため、死者はいないことがわかった。一方、ハワイ大学の火山研究チームは溶岩の一部を採取。成分を調べてみると、今回あふれ出たマグマは火口から消えたマグマではなく、そのマグマによって押し出された1955年の噴火の際に観測された古いマグマだとわかった。今回、火口から消えたマグマはまだ地中に残っていて、これから噴き出す可能性がある。レイラニ地区からは硫黄を含む有毒ガスが出てきた。硫黄が地上にあふれ出るのは再びマグマが噴き出す前兆だという。しばらくすると地表の割れ目からまたも大量の溶岩が溢れ出てきた。今度の溶岩は前回よりも温度が高く、急速に広がりながら辺り一帯を火の海に変えた。噴火は日増しに激しくなり、場所によっては固い溶岩が破裂しながら飛び出てくるところも。最初に溶岩が噴き出してから2週間後の5月17日、キラウエア火山の山頂が爆発した。