ロシアのプーチン大統領がトランプ氏に対し、称賛と祝福のことばを送った。世界中が注目した米国大統領選挙から2日、ソチで行われた会議でプーチン大統領が朗らかな様子で登壇した。早速、トランプ前大統領の勝利について問われると。演説中に銃撃された際、すぐに拳を振り上げた行動について、感銘を受けたと称賛。そしてトランプ氏の勝利を祝福した。2人が初めて直接会談したのは、トランプ氏が就任して半年後の2017年。このとき、予定を大きく超える2時間15分にわたり会談。会談後、プーチンはトランプ氏の印象について、質問に対し素早く分析して答える人だと評価した。良好な米ロ関係のスタートに見えた。しかし米国国内では、ロシアが大統領選挙に介入していたとされるロシア疑惑が噴出。トランプ氏の側近などが次々と起訴される事態に。トランプ政権は、ロシアへの制裁を強化したほか、シリア情勢などを巡り、対立は鮮明になった。冷戦以降、最悪ともいわれる関係の中で、再び会談。トランプ氏は関係改善をアピールしたものの、冷え込んだ関係は続いた。最後に直接会談したのは、2019年。その後、選挙で敗れ、ホワイトハウスを去ったトランプ氏は退任後もプーチン大統領との個人的な関係は続いていたとされ、フロリダ州の邸宅などで7回にわたり、秘密裏に電話会談を繰り返した可能性が指摘されている。また、おととし、ロシアがウクライナ侵攻を開始する直前には「プーチンは天才的」とロシアがウクライナ東部の一部を一方的に独立国家として承認したことを、天才的と評価。選挙戦でも、バイデン政権のウクライナ対応を批判。「私が大統領なら、24時間以内に終わらせる。戦闘を終結させられる」と豪語してきた。これまでお互いをたたえ合いながらも、利用してきた2人、今後の対話についても前向きな答えが聞かれた。