今や世界的ブランドに成長したユニクロ。運営するファーストリテイリングは売上高3兆円を突破。世界の巨人「ZARA」や「H&M」を猛追している。頂点に立つためには使用済みの衣類をビジネスに転換することが迫られていた。その決め手が「古着プロジェクト」である。5月下旬、「ユニクロ 有明本部」では古着プロジェクトを任された大高さんはこの日重要な会議を迎えていた。予定されているトライアル期間は8月末までであり、9月の全国展開まで残り3カ月となっていた。出席したのはユニクロのビジネスとサステナブルの舵取りをする最高幹部である。営業部からは核心をついた意見が出て全国展開は白紙となり、一旦仕切り直しとなり古着プロジェクトのメンバーと1から計画の見直しを迫られることとなった。注目したのは売場スタッフから集めた顧客の印象で「古着に抵抗がある」「清潔感などは伝えきれていない」という元々古着にネガティブな印象を持つ人が多いことがわかった。