先月、ヘリコプターの墜落事故でライシ大統領が亡くなったことを受け、中東のイランでは大統領選挙の投票が始まった。三つどもえの構図になっていて、ライシ政権と同様に欧米との対立をいとわない保守強硬派の候補では、国防や外交を統括する最高安全保障委員会の事務局長を務めたジャリリ氏と、軍事精鋭部隊革命防衛隊の出身でイラン議会のガリバフ議長の2人が有力で、保守層の支持を分け合っている。一方、欧米との対話を重視する改革派からは、議会の副議長や保健相を務めたペゼシュキアン氏が唯一立候補していて、政権運営に不満を持つ有権者の受け皿となることを目指している。大勢は29日にも判明する見通し。