ガザ地区での停戦の第2段階への移行が実現されるか注目される。第2段階では、イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退し恒久的な停戦を実現することを目指している。しかし、ネタニヤフ首相が連立政権を組む極右政党はガザ地区からの撤退に否定的、またネタニヤフ首相は第2段階への移行についてガザ地区からのハマスの排除を条件としている。これに対しハマス側も「将来のパレスチナ国家樹立の日まで戦い続ける」としていてイスラエルへの抵抗を続ける構えを見せている。こうした中、アルジャジーラはイスラエル軍のラジオを引用してアメリカがここ数日ネタニヤフ首相にできるだけ早く交渉するよう圧力をかけていると伝えていた。アメリカの中東担当のウィトコフ特使は、16日FOXニュースのインタビューで「第2段階は少し複雑だが必ず始まる」と述べて実現に期待を示した。ウィトコフ特使は1月の停戦合意で大きな役割を果たしたと伝えられていて、第2段階でもどのような働きかけを行うか注目されている。ウィトコフ特使は18日にサウジアラビアで行われるアメリカとロシアの高官協議にルビオ国務長官ウォルツ大統領補佐官とともに出席するとみられている。トランプ大統領とロシアのプーチン大統領の電話会談が12日に行われる前にはモスクワ入りしロシアに拘束されていたアメリカ人男性の帰国の交渉に当たっていた。ウィトコフ氏は、ニューヨーク出身の不動産業を営むユダヤ系の富豪でトランプ氏の長年の友人そして、ゴルフ仲間として知られている。去年の大統領選挙のキャンペーンではヘイリー元国連大使やフロリダ州のデサンティス知事などとの関係改善にたびたび動いていたという。正式な外交経験はなかったがトランプ氏は素晴らしい交渉者と称賛している。ウクライナ侵攻集結に向けてはトランプ氏はケロッグ特使を任命しているが米メディアは交渉のキーパーソンが変化している可能性を伝えている。