米国・トランプ次期大統領が、安倍元総理の妻・昭恵さんをフロリダの邸宅に招待した。面会の舞台となったのは、フロリダ州にあるトランプ次期大統領の邸宅「マールアラーゴ」。総理在任中に安倍夫妻が招待されたことのある思い出の場所。当時はトランプ氏と昭恵さんが並んで座る場面もあった。トランプ氏の邸宅の周辺では、夕食会の時間帯になっても厳重な警備が敷かれ、報道陣は近づくことが出来なかった。要人を乗せたとみられる車が通過する様子も見られた。日本時間正午ごろ、トランプ氏の妻・メラニアさんが自身のXに、夫妻と昭恵さんの3人が笑顔で並ぶ写真を投稿。メラニア夫人は「ふたたび昭恵夫人をマールアラーゴにお迎えできて光栄です。安倍元総理を偲んで、その素晴らしいレガシーを称えました」とコメントを添えた。昭恵さんはゲストとして招かれ、夕食会が開かれたとみられる。在任中、トランプ氏と安倍元総理は趣味のゴルフなどを通じ親交を深めた。夫人を伴って、日本の炉端焼き店で食事をすることもあった。また、夫人同士のファーストレディー外交も積極的に行われた。複数の関係者によると今回の訪米は、首脳同士としてトランプ氏と安倍元総理が親密だったことから、昭恵さんに要請があった。CNNはトランプ氏が定期的に昭恵さんに電話をかけていたと報道。昭恵さんの訪米について林芳正官房長官は「指摘の報道は承知しているが、政府としてコメントする立場にはないと考えている」と述べた。外務省の幹部は「政府は何も関わっていない」とした。関係者によると、面会の実現には安倍元総理に近かった元議員も関わっている。トランプ氏との会談は先月、石破総理が南米訪問の際にも模索したが、実現には至らなかった。トランプ氏が組閣などで多忙なことや、日本に限らず大統領就任前に海外要人との面会は、原則行わない方針であることが理由。結果的に次期大統領になったトランプ氏に昭恵さんの方が先に会うことになった。