来月27日に投開票が行われる自民党総裁選挙に立候補しないことになった岸田首相は、新総裁が選出されるまでの間国内外の課題への対応に全力を尽くすとしている。こうした中政府関係者によると岸田首相は来月上旬にも韓国を訪問しユンソンニョル大統領と会談できないか検討している。実現されれば日韓国交正常化から来年で60年となるのを見据え、安全保障、経済人的交流といった幅広い分野での連携強化について意見交換される見通し。日韓関係は太平洋戦争中の徴用をめぐる問題を背景に一時戦後最悪と言われるまでに悪化したが、両首脳による信頼の情勢をきっかけにシャトル外交が再開するなど改善に転じている。岸田首相としては自身の退任後も自民公明両党による政権の下で韓国を重視する方針に変わりがないことを伝え、日韓関係改善の流れが続く道筋をつけたい考え。