ウクライナ情勢を巡り、アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領による電話会談が18日行われ、両者はエネルギー関連施設への攻撃の停止で合意した。当初、地上戦を含む全面的な停戦の合意が期待されていたが、ロシア側が難色を示し、大幅に後退する形となった。プーチン大統領は、アメリカが提案した30日間の全面的な停戦案は受け入れず、停戦の条件として、ウクライナへの軍事支援や機密情報の提供の完全停止などを求めた。会談後、トランプ氏はFOXニュースのインタビューで、素晴らしい会談だったと成果を強調した。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は会談を受けて、エネルギー施設への攻撃停止を支持する考えを示したが、プーチンを信じていないと述べ、和平の意欲を疑問視するとともに、ロシアへの圧力継続が必要だと訴えた。今回の会談に向け、アメリカとウクライナは地上戦を含む停戦を提案することで一致していたが、地上戦で優位に立つプーチン氏は、これを拒否。プーチン氏としてはトランプ大統領を怒らせるのは得策ではないとして部分停戦で時間を稼ぐ狙いがあると見られる。アメリカメディアは合意について、ロシア軍の猛攻を阻止する効果はほとんどないなどと指摘している。