ワシントンのホワイトハウスには取材に当たっている市原記者がいる。就任式を控えて今のワシントンはどんな様子だろうか。ワシントンは夕方になって寒さが厳しくなってきた。現在気温は1度で、就任式が行われるあすにかけてマイナス6度前後まで下がり、風も強くなる見通し。この寒さで屋外で行う予定だった式典は議事堂の建物の中で行われることになった。こちらではきのうトランプ氏の大統領就任に反対する人たちによる大規模な抗議活動が行われた。一方、トランプ氏はこの時間ワシントン中心部にあるおよそ2万人収容可能なアリーナで集会を開いていて、会場は大変な熱気に包まれているということだ。トランプ氏の大統領就任に期待する人たちと不安を抱えている人たち。受け止めは真っ二つに分かれているといえそう。その中で日本時間のあすトランプ政権が2期目のスタートを迎えるが、初日の注目点はどんなところだろうか。トランプ氏は大統領就任初日から記録的な数の大統領令を出して大幅な政策転換を行うと宣言している。中でも注目されるのは不法移民対策と関税、そしてエネルギー政策。トランプ氏は不法移民の史上最大の強制送還作戦に速やかに取り組むとしている。まず犯罪歴のある人が対象になると見られているが、どこまで摘発が広がるのか不明なこともあり、不安も広がっている。また米国国内の産業を保護し貿易赤字の削減につなげるとして関税についても初日から取り組むとたびたび言及してきた。中国からの製品に10%の追加関税を課す方針を示しているほか、すべての国に一律で関税をかける措置も引き続き検討していると報じられている。化石燃料の増産にかじを切り、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から再び離脱する可能性も指摘されていて、世界に大きな影響を与えると見られるだけにトランプ氏の出方に国内外から高い関心が寄せられている。