トランプ大統領は、これまで台湾がアメリカの半導体産業を奪ったと繰り返し発言するなど、台湾に否定的な発言が目立った。それゆえ台湾では有事の際にトランプ大統領は台湾の防衛に関与しないのではないかといわゆる疑米論が強まっている。トランプ大統領は3日、台湾の半導体大手TSMCのCEOと共に会見し、TSMCがアメリカに約15兆円投資すると発表し歓迎。その記者会見で台湾有事についても聞かれたが、曖昧戦略を踏襲する形で公には表明していない。ただ、トランプ大統領は歴代政権とは異なり、同盟国との対立も辞さない上、自由や民主主義という価値観より実利を重視しがち。さらに懸念されるのが、ウクライナへの軍事支援の一時停止。東アジアにどのような影響を及ぼすか警戒していく必要がある。