チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は7月6日に90歳の誕生日を迎える。中国がチベットを併合して以来、インドで亡命生活を送っているが、自らの死後に生まれ変わりを探す「輪廻転生」に基づく制度が継承されると表明した。中国は、中国政府だけがダライ・ラマ14世の後継者を選び、承認することができると主張している。今週の誕生日を祝う式典で、ダライ・ラマ14世は、ダライ・ラマトラストだけが生まれ変わりの後継者を承認できる、他の誰も後継者選びに干渉することはできないなどと述べた。中国政府は、ダライ・ラマの後継者は、中国で発見され、中国政府に承認されなければならないと主張している。ダライ・ラマ14世は、中国共産党支配に対するチベットの蜂起が失敗した後の1959年、インドに亡命し、チベット解放運動を世界的な運動に昇華させた。元側近は、ダライ・ラマ14世ほどチベットへの支持を集めた人はいない、彼ほどの資質を持った人物の後継者選びは難しいことだろうなどと話した。