石川・珠洲市で美容室を営んでいた岸田孝子さん。断水が続く中、貯めた雨水を使い掃除を進めていた。美容室は倒壊し営業できなくなったが、県外の友人から道具を送ってもらい被災者向けのカットサービスをすることを決意。場所の確保が難しい中、再開に向けて手を差し伸べてくれたのは温泉施設を営む橋元さんだった。100年以上の歴史がある「珠洲温泉 宝湯」。地震で施設は全壊したが、瓦礫の中から温泉が湧き続けていたため別館の宿泊施設の浴槽に湯を通したという。岸田さんは場所を貸してくれた橋元さんの息子を1番にカットすることに。さらに昔から通っている常連客の女性も訪れた。地域での助け合いが、復興への第一歩となっている。