将棋の八大タイトルの1つ叡王戦五番勝負の第4局。千葉・柏市の会場には、2人を応援しようとファンが駆けつけている。同学年の藤井聡太八冠と伊藤匠七段は、小学生のころから、将棋大会で対戦するなど、しのぎを削ってきた。今回の叡王戦は、ここまで藤井聡太八冠が1勝2敗と、初めて先に角番に追い込まれていた。午前9時、伊藤匠七段の先手で対局が始まった。恒例のおやつは、藤井八冠がマンゴープリン、伊藤七段がコーヒーゼリーとチョコレートのパフェを注文。対局会場のすぐそばでは、大勢のファンがスクリーンで対局の様子を見守っていた。勝負が見えてきたのは午後。伊藤七段が132手までで投了。これで共に2勝2敗となり、決着は最終局の第5局に持ち込まれた。藤井八冠は「最終局に持ち込めたのはよかった」、伊藤七段は「あまり熱戦にできずにちょっと残念な内容だった」と語った。伊藤匠七段が通っていた東京・世田谷区の将棋教室。師匠・宮田利男八段は「ちょっと残念だった」、日本将棋連盟常務理事・森下卓九段は「藤井叡王の強さはさすがとしか言いようがない」と語った。決戦は来月20日。