アジア安全保障会議は、シンガポールでアジアや欧米の防衛担当の閣僚らが参加してきょうまで開かれ、台湾や南シナ海、北朝鮮など、アジア地域の安全保障の課題について意見が交わされた。日本時間の今夜6時過ぎ、シンガポールを訪れている木原防衛大臣は、米国・オースティン国防長官、韓国・シンウォンシク国防相と会談を行った。会談では、北朝鮮が先月27日に軍事偵察衛星の打ち上げを試みたことなど、最新の地域情勢について意見を交わしたものとみられる。そして3か国の部隊の連携を強化するため、ことし夏に陸海空など複数の領域での新たな共同訓練を実施することや、地域の安全保障上の課題に対応するため、机上演習を行うことを確認したものとみられる。また、インド太平洋地域の平和と安定に貢献するため、3か国による情報共有や共同訓練などの安全保障協力を制度化することで一致したものと見られる。これに先立って、日本時間の午後2時過ぎから行われた木原防衛大臣と米国・オースティン国防長官との会談。両氏は、自衛隊と米国軍の連携をより円滑にするため、それぞれの部隊の指揮統制を向上させることなど、日米同盟の対処力と抑止力の強化に向けた取り組みを確認した。また、海洋進出を強める中国を念頭に、南西地域での両国の存在感を拡大していく重要性を共有したほか、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、同志国との間で協力を進めていく方針も確認した。