今年1月から3月までのGDPは、前の3か月と比べた実質の伸び率が年率でマイナス2.0%と、2期ぶりにマイナスとなった。国の認証取得を巡る不正で、自動車メーカーが生産や出荷を停止したことなどが影響した。福岡市に本社を置く金属加工会社では、めっき処理に使う銀やニッケルなどはほとんどが輸入品で、記録的な円安による仕入れ価格の上昇に、頭を悩ませている。今年7月に、ベースアップを行う方向で検討してきたが、原材料の値上がり分を取り引き価格に十分転嫁できない状態が続き、最終的な賃上げの幅は決めかねているという。金属加工会社・山田登三雄会長は「できるだけ賃上げできる環境を作っていく」などと話した。東京・台東区のかっぱ橋道具街の食器販売店を訪れる外国人観光客は、1日平均で200人以上。今では客の半数以上が欧米などからの観光客で、売り上げは去年の同じ時期と比べておよそ40%増えている。先週ピークを迎えた上場企業の決算発表では、輸出関連の企業を中心に好調な業績が目立った。小玉祐一さんは「高めの賃上げが実現しているので、4月以降、個別企業の給料に反映され始める」などと話す一方で、「内需型の中小企業の景況感の回復が遅れる可能性がある。物価の上昇でデメリットを感じやすい」などと話した。