第一生命経済研究所・藤代宏一さんのきょうの日経平均予想レンジは37400円~37900円。藤代さんは「決算発表が一巡しつつあって高値警戒感が意識されるなか米国は金利上昇、株価下落だったので日本株も下落に巻き込まれる可能性が高い。円安がクッションになり、大幅な下落は回避できると予想している」などと述べた。注目ポイントは「春に強い日本株」。藤代さんは「日本株は2022年春ごろにアメリカ株が急落していたことを考えるとかなりの粘り強さを発揮。23年PBR1倍割れ解消がテーマになる中で4月下旬から大幅上昇。日米中央銀行の緩和的金融政策への期待、株主還元強化、名目GDP600兆円が重なることで春に強い日本株の再来の可能性がある。FRBが年内の利下げに転じると予想されるなか日銀は4月の金融政策決定会合でマイナス金利の解除が予想される。ただマイナス金利を解除したところで、どんどん利上げをするわけではない。緩和的な金融政策継続に前向きな姿勢が示されると考えている。賃金が2%程度で推移して日銀の物価目標を上振れ方向に脅かすほどにはなっていない。この程度の賃金上昇率では連続的な金融引き締めの可能性は低い。為替が急激な円高になる蓋然性も低い。FRBが5%以上利上げするなかで円安が進行したことを考えると日銀が多少利上げしたとしても大幅な円高になるとは考えていない。過去2年5月に3兆円を越える自社株買いが発表され株価上昇の一員となった。5月中旬、GDP統計が発表される。名目GDP600兆円達成が明らかになる可能性がある」などと述べた。