日本心臓移植学会は、心臓の移植手術を行っている全国の11の医療機関を対象にアンケート調査を行い、去年1年間に実施した心臓移植の件数と、受け入れ体制を理由に移植を見送った件数を尋ねた。その結果、去年1年間に提供された心臓115件のうち、手術ができる医師やスタッフがそろわなかったり、同じ日に別の移植手術がありICUが空かなかったりといった理由で移植を見送ったケースが、合わせて16件あったことが分かった。去年1年間に提供された心臓115件のうち、医療機関別では、東京大学医学部附属病院が15件、国立循環器病研究センターが1件となっている。日本心臓移植学会は“一部の医療機関に移植手術が集中していることが背景にある”としていて、実際に移植を行った件数は、国立循環器病研究センターが32件、東京大学医学部附属病院が25件だった。学会によると、提供された心臓は移植を見送った医療機関とは別の医療機関で別の患者に移植が行われ、廃棄されたケースはないとみられるという。また、移植が見送られた16人のうち10人はその後、別の機会に移植を受けられたほか、現在も移植を待つ6人の中に、亡くなった人はいないという。
住所: 大阪府吹田市岸部新町6-1
URL: http://www.ncvc.go.jp/
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