アイヌの伝統儀式であるイオマンテではクマは肉や毛皮を齎しれくれる存在として敬っている。秋田県阿仁のクマを仕留めた際にその場で行う魂送りの儀式であるケボカイ。本来は臆病なクマを集団で追って警戒心を植え付け境界線を構築してきた。しかし今年度全国で捕獲されたクマの数は1万2000頭あまりとなり、境界線崩壊を示した。岩手・大槌町でマタギの家系に生まれた松橋は令和の時代に合わせたマタギ像を追い求め修業を重ねてきた。この日、クマ猟の解禁日を迎えた松橋は取材スタッフからカメラを預かって身に着け、猟を行った。松橋が修業の地に選んだ大槌町は有害駆除されたシカの商品化に取り組むジビエの先進地である。松橋は16代目として受け継いだマタギの道具を紹介した。この日、松橋はクマ肉の美味しさを伝えるためにクマ鍋体験会を開催した。有害駆除されたクマは廃棄されることもあり、松橋は今必要になっている力を取り入れた新しいスタイルのマタギを体現できるよう頑張っていきたいのだと打ち明けた。
