岸田総理は日本の総理としては9年ぶり2人目となる上下両院合同会議の演説にまもなく臨む。議会演説は国賓待遇の外国首脳にのみ許される極めて特別なもの。そして上院と下院の議員が一堂に会するのは米国大統領が年に1回行う一般教書演説と国賓待遇の外国首脳による演説のみという舞台。岸田総理は英語で演説を行うが何度も何度も声に出し練習していたそう。岸田総理は大きく3つのメッセージを演説に込めようとしている。1つ目は民主主義の危機への対応。ロシア、中国など権威主義が台頭しこれまで米国が引っ張ってきた民主主義という世界秩序が今、危機に直面していると指摘している。そのうえで国際秩序を守るため日本も責任を果たすこととしている。2つ目、内向きになっている米国社会への懸念。米国社会全体が疲弊や孤独感から内向き化しているのではと警鐘を鳴らす。3つ目が未来に向けた新たな日米関係。日米関係をグローバルパートナーシップと位置づけ課題解決に向けて米国は決して独りではなく日本は共にあるんだと一緒に取り組む姿勢を示す。11月の大統領選は結果が見通せない中で総理周辺は「日米関係の重要性は党派を超えたものだと訴える」と明かしていた。ある日米外交筋は「およそ半分を占めるトランプ支持層が多い共和党員にも岸田総理のメッセージが共感を得られるかが鍵だ」と話している。バイデン大統領に言及。(中継)米国・ワシントン。