安倍元首相銃撃事件の裁判で殺人の罪などに問われている被告の妹が出廷した。焦点は、母親が傾倒する旧統一教会への活動が事件の動機にどう影響したか。初めて出廷した被告の妹は、母親の信仰について語った。母親への嫌悪感を明かし、パフェを食べに行こうとだまされて教団の施設に連れて行かれたこともあった語る。教団に反対していた祖父に追い出されたときを振り返り、「私と徹也の2人だけでもあのとき児童養護施設にでも行けばよかったと後悔している」と述べ、被告は目元を押さえるしぐさもしていた。妹は家族では唯一接見を続けていた。被告の母も2回目の証人尋問に出廷し、自らを加害者として旧統一教会を批判した。しかし、旧統一教会から退会する意思はあるか聞かれると、曖昧な回答を繰り返した。きょうの裁判でも妹への証人尋問が行われ、あすからは被告への被告人質問が行われる。
