ギャンブル依存症に苦しむ人たちがいる。2つの施設が合同で行う合宿には肩書も過去も様々な人たちが集まった。合宿で行う回復プログラムは施設同様「分かち合い」と呼ばれるグループミーティング。仲間の前で自分の過去を語ることで自分自身を見つめ直す。回復施設での毎日は1日3回の「分かち合い」に夜は寮での共同生活。アキさんが暮らす寮は1戸建てに13人。スマホもお酒も禁止だ。朝と晩の食事は1日2000円の生活費の中からそれぞれやり繰り。
ギャンブル依存症専門の回復施設「東京グレイス・ロード」があるのは新宿区。ギャンブル依存に苦しむ30人ほどが寮生活を送りながら日々の回復プログラムに取り組んでいる。月々にかかる費用は18万5000円。それを家族や親族の誰が支払っているのか入寮者は知ることができないルールになっている。1日2000円の生活費以外は極力お金を持たない生活。施設に来て1年を迎え、回復プログラムのファーストステージが近づく中、アキさんは施設を出ることに不安を感じていた。ここで働く職員もほぼ全員ギャンブル依存の経験者。自分を伝えられないからこそ、同じ境遇・同じ苦しみを持つ仲間の存在が立ち直りには必要だという。
ケンタさんは施設に来て10カ月、手紙を書くのも電話をするのも禁止、1年近く子どもの声も聞いていない。誰のための回復なのか、ケンタさんの中ではまだまだ固まっていないようだった。2024年10月、家族面談を前にケンタさんはファーストステージでのプログラム「ステップ」に取り組んでいた。自分の欠点を客観的に見てもらって洗い出していく。母はギャンブル依存症とアルコール依存症で、母と父は殴り合いのケンカをしていたという。過去を見つめ直して自分の心をノートに投影していった。
一方、同じようにファーストステージの最終段階まで来ていたアキさんは実家が売られてしまっていた。それから6日後、アキさんが施設を飛び出した。
ギャンブル依存症専門の回復施設「東京グレイス・ロード」があるのは新宿区。ギャンブル依存に苦しむ30人ほどが寮生活を送りながら日々の回復プログラムに取り組んでいる。月々にかかる費用は18万5000円。それを家族や親族の誰が支払っているのか入寮者は知ることができないルールになっている。1日2000円の生活費以外は極力お金を持たない生活。施設に来て1年を迎え、回復プログラムのファーストステージが近づく中、アキさんは施設を出ることに不安を感じていた。ここで働く職員もほぼ全員ギャンブル依存の経験者。自分を伝えられないからこそ、同じ境遇・同じ苦しみを持つ仲間の存在が立ち直りには必要だという。
ケンタさんは施設に来て10カ月、手紙を書くのも電話をするのも禁止、1年近く子どもの声も聞いていない。誰のための回復なのか、ケンタさんの中ではまだまだ固まっていないようだった。2024年10月、家族面談を前にケンタさんはファーストステージでのプログラム「ステップ」に取り組んでいた。自分の欠点を客観的に見てもらって洗い出していく。母はギャンブル依存症とアルコール依存症で、母と父は殴り合いのケンカをしていたという。過去を見つめ直して自分の心をノートに投影していった。
一方、同じようにファーストステージの最終段階まで来ていたアキさんは実家が売られてしまっていた。それから6日後、アキさんが施設を飛び出した。