今年11月に開幕する聴覚障害のある選手たちの国際大会、東京デフリンピックを目指す選手について。競泳・齋藤京香はふるさとの山形を離れて去年から拠点を奈良に移した。得意種目はバタフライで、身長1m53cmと小柄ながらダイナミックな泳ぎが持ち味。齋藤は補聴器をつけて生活をしている。小学1年生の時に母の勧めで水泳を始め、高校2年生でデフリンピックに初出場。山梨学院大学に所属していた3年前には、ブラジルで行われたデフリンピックで金メダルを獲得した。ふるさとの山形に戻って競技を続けていたが、世界の頂点に立ったことで次の目標を見失っていた時期があった。齋藤は「燃え尽き症候群じゃないけれど練習に身が入らなくて」などと述べた。去年、関西に拠点を移すことを決断。大きなきっかけとなったのは2人の先輩(金持義和、星泰雅)の存在。10年以上、日本代表の合宿などでこの2人と共に活動をしてきた。信頼する先輩のもとでもう一度水泳と向き合い直そうと考えた。金持は「そんなに焦らずに一歩一歩ゆっくりと積み重ねていって、絶対泳ぎも戻ってくるはず」などと述べた。週6日の練習で一緒に汗を流すのは全国大会を目指す中高生の選手たち。周りの選手たちが手話も使ってサポートする。東京デフリンピックに向けて齋藤は得意のバタフライ1本で勝負することを決断。肩や股関節の可動域を広げるトレーニングにも力を入れている。齋藤は「デフリンピックの存在はすごく大きかった」などと述べた。競泳のデフリンピック日本代表選考会はあす横浜市で行われる。
住所: 山梨県甲府市酒折2-4-5
URL: http://www.ygu.ac.jp/
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